はじめての株式投資(マネーセミナーより)

武田拓也

武田拓也

テーマ:資産形成・資産運用

投資と聞くと、真っ先に「株式投資」を思い浮かべるのではないでしょうか。私もその一人でした。

株式投資の魅力は、これから伸びるであろう企業に投資し、将来、会社が成長したら株を売却することで値上がり益(キャピタルゲイン)を得られることです。また、株によっては株主優待や配当金などを得られるものもあり、それらのインカムゲインも魅力のひとつです。

株式投資は、「安く買って高く売る」という単純なことを繰り返していくことになりますが、勝ち続けるのは至難の業です。
特にデイトレードといった、ごく短期間での売買はスキルが必要となるため、初心者にはあまりおすすめできません。
会社に勤務している人にとっては、株式市場がオープンしている平日9~15時に頻繁に取引することは現実的ではないでしょう。
またトヨタや任天堂、ファーストリテイリング(ユニクロ)など、名のある企業の株を購入しようとすると、数十万円から数百万円単位での資金が必要になるケースもありますが、
有名企業でも少額から買える株もあります。日本国内だけでも3000社以上が上場しています。
どのような会社を取引できるのか広くアンテナを張り、情報収集してみてください。

キャピタルゲイン・インカムゲインはもちろん魅力ですが、私が感じる株式投資の魅力のひとつが「株主総会への参加」です。
その業界の最新の話題、会社の姿勢、経営陣の顔ぶれなどを見ることができ、質問を投げかけることも可能です。
ホテルのパーティー会場や自社ビルのホールなど、大掛かりに行われることがほとんどで、株主としての権利を実感できます。
自社製品をお土産として渡してくれる会社もあるので、株を保有された際にはぜひ参加してみてください。

株の銘柄選びは非常に重要です。
長期で安定した運用をするのであれば、業績が安定していて
配当が年間2%以上見込める株を推奨します。銀行、日用品や公共インフラを扱う会社などが候補になります。
ただ、株式投資は他の投資と比べてハイリスク・ハイリターンなので1年で投資した資金が2倍以上になることもあれば
企業の業績悪化により株価が半分になったり上場廃止になったりするケースもあります。
そのため、ニュースや株価の変動をチェックし、資金を一カ所に集中させず分散投資することが基本となります。
たとえば、業種、輸出企業と輸入企業、景気敏感銘柄とディフェンシブ銘柄などに分けて投資していきます。
また、倒産のリスクを避けるのであれば、自己資本比率の高い銘柄や有利子負債の無い会社を選ぶと安心です。

初心者の方へのアドバイスとしては、まずは東証プライムの中から銘柄を選んでください。
東証グロースと比較して企業規模が大きく、財務状況がしっかりしている会社が多いため、株の中ではリスクが低いと言えます。
投資する資金にもよりますが、購入する株は最小単位の100株ではなく、200株保有してください(株の売買単位は基本的に100株単位)。
こうして堅実な銘柄を保有し、配当・優待などのインカムゲインを享受しながら、大きく値上がりした場合に100株を売却、つまり半分を利益確定させます。残り半分で引き続き優待・配当を得て、もし値下がり局面が来たら、100株を購入します。
追加分は安く買えることになり、配当が増えるので、メリットを感じられることでしょう。
常に100株を保有することにより、その銘柄と継続して関わることになります。そうすることで株の値動きに慣れて相場観が身についてきます。
投資はギャンブルではなく、仕事や習い事に似ています。続ければ続けるほど上達しますので、ぜひ、はじめの一歩を少額から踏み出してください。

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武田拓也
専門家

武田拓也(ファイナンシャル・プランナー)

株式会社FAMORE

【投資歴18年】豊富な運用経験に加え、青少年教育の場や高齢者との関わりから、一人一人の人生設計をかなえる親身なマネープランを提供。将来の備えにNISAなどを活用して無理のない資産形成をサポートします。

武田拓也プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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