高価格帯の商品(メニュー)がいくつかあると売上を上げやすい
『今やっている仕事を辞めてこれから飲食店を始めたい』
『ずっと憧れだったカフェをオープンさせたい』
など、様々な理由でこれから飲食店の開業を考えている方は多いと思います。
でも、
『経験も無いし、どうやってスタートさせたらいいか分からない。。』
『まずどんな感じのお店にしたいかも全然分からない。。』
そう言う風に考えていらっしゃる方もとても多いと思います。
一番悩む所ですよね〜。
とても大事な部分です。
筆者の私は沖縄の久米島という人口7,000強程度の離島で飲食店を経営しています。
その人口規模でも月商300万円を達成できた経験から、今後飲食店の開業を考えてらっしゃる方にアドバイスが出来るかと思います。
私がアドバイス出来るのは都内や都会の中心部ではなく、
『地方でこれから飲食店開業をご検討されている方』
そんな方に自身の経験から色々アドバイスが出来ると思います。
飲食店を始める時に決める超重要な3つのポイント
まず、飲食店を始める前に絶対に決めておきたいとても大事な3つのポイントがあります。
1.『コンセプト』を決める
2.『キラーメニュー』を持つ
3.『事業計画』をしっかり作る
それぞれご説明していきますね。
超重要なポイントその1 『コンセプト』を決める
まず、あなたがどの様なお店にしたいのかがすごく重要だと思います。
いわゆる『コンセプト』と言われるものですが、お店のテーマ、雰囲気、なぜそれをするのか? それをやる意味を考えていくイメージがしやすいと思います。
例えば、私の場合は
長年のアメリカ留学経験があり
↓
両親の会社を手伝うべく、大学卒業後に地元沖縄の久米島にUターン
↓
久米島の特産品の車海老で何か面白い事が出来ないか。を考える
↓
留学先で食べたガーリックシュリンプを思い出す。
これを久米島の車海老で地産地消を『テーマ』に飲食店をやろう。
↓
アメリカ、カリフォルニアの雰囲気と久米島の南国感を融合させた
お店づくりを『コンセプト』に。
『このお店いい!』『また来たい!』と思ってもらえる様なお店づくりを。
↓
なぜそれをやるのか?それは久米島の特産品である車海老を『地産地消』にする事で地元の活性化にもなるし、認知度アップにもつながる。少しでも地域に貢献したい。
といった具合にストーリーにしていくと自分がどういうお店にしたいかが見えてくると思います。
これから地方で飲食店を開業したいというあなたにも、
『こういう形で地域に貢献したい』
『地元の特産を使った料理を提供したい』
『お客様に喜んでもらえる様なお店の雰囲気づくりをしたい』
といった様な動機、想いが色々あると思いますので、まずはそれを書き起こしていくとイメージしやすいと思います!
コンセプトはお店作りには非常に大事なポイントです。
コンセプト作りが一番大事だと言っても過言ではありません。
魅力のある『コンセプト』を持っていると、お店を開業してすぐにでもメディアに取り上げてもらえます。
雑誌や新聞、TV局のメディア、地元の観光協会や商工会などは常に魅力のある情報、ネタになるお店を探しているので、最初からしっかりとコンセプトを持っているお店にしておけば絶対にすぐに取り上げてもらえます。
私のお店の場合も、大変ありがたい事に開業当初から雑誌やT V取材などのオファーをたくさん頂きました。
あと、地元の食材を使った『地産地消』をテーマにしている事もあり、観光協会さん、商工会さんからお仕事の案件をいただく事も多々あります。
お店を開業してすぐの頃は認知度も低く、なかなか集客をするのが難しいのでメディアに取り上げてもらえると認知度を加速する事ができて売上アップも期待できるので、開業前から逆算して構想していくと良いと思います。
ですので、コンセプトをしっかりと作っていきましょう!
超重要なポイントその2 『キラーメニュー』を持つこと
つまり飲食店の『看板メニュー』『ウリのメニュー』ですね。
キラーメニューを持つことがすごく大事です。
例えば、私のお店の場合だと、生産量日本一、久米島の車海老を使ったハワイ料理の『ガーリックシュリンプ』がキラーメニューになります。
『このお店に行けば絶対これは食べたい』
『久米島と言えばこれだよね』
とイメージを持って頂ける様な、そんなメニューを1つ持つ事が超重要です。
地方には魅力のある食材がたくさんあります。
あなたがお住まいの地域や地元にも少なからず『目玉商品』があると思います。
•地元の〇〇牛を100%使ったハンバーグ
•地元で採れた新鮮な魚介類の海鮮丼
•近くの養鶏場でとれた高級卵を使ったオムレツ
•地域で育てている無農薬野菜だけを使ったスムージー
などなど。
探せば結構あると思います。
上記はあくまでも例えですが、こういう感じのメニューって全国色々な所で見かけませんか?
このタイトルを聞いただけで
『食べてみたい!』
『行ってみたい』
と思ってもらえるかが鍵です。
要は、店側からお客様に
『そのお店にいく理由』
『そのお店でなければダメ』
『あのお店の〇〇が絶対に食べたい』
と言った動機を持ってもらえれば、自然にお客様は足を運んで下さいます。
キラーメニューを決める際には、自分が旅行で観光地を訪れた時をイメージするとわかりやすいかもしれません。
『この土地でしか食べれないこのメニュー。これだけは絶対に食べたい!』
そんなメニューがあるとお店に行きたくなりますね。
そういう風にイメージしてみると良いメニューが作れると思います。
超重要なポイントその3 『事業計画』をしっかりと作る
こちらもとてもとても大事です。
事業計画なしで開業をするのは、海図やコンパスを持たずに航海に出るようなものです。
確実に大海をさまよいます。
そうならない様に事業計画を作る必要があるのですが、
私の飲食店の場合だと、以下のデータから計算しました。
久米島の人口:約7,200人 (2023年現在)
年間観光客数:約110,000人(過去15年間の平均推移)
客単価:1,000~1,500円
この規模の市場でお店を始める場合、
まず、観光客数が約110,000人とありますが、
離島なので沖縄本島から飛行機か船で久米島に入ってきた方の単純数を表しています。
島民の方が沖縄本島を行き来する数も含まれていますので、
実際の観光客数は大体50,000~60,000人程度と推測しております。
(銀行側も同じ様な数値で試算していると仰っていました)
そのうちの20%を来客ターゲットに見込むと、50,000人x20%=10,000人
その10,000人が来店を想定される観光客の見込み数です。
それに加えて島在住の人口7,200人の10%を想定。
7,200人x10%=720人
島民の方はリピートをして頂けるので、その人数が年に6回リピートしたとすると、
720人x6回=4,320人となります。
先程の観光客の来店予想数10,000人+地元客4,320人を合わせると14,320人。
客単価1,500円x年間来客数14,320人=21,480,000円と言った感じです。
月間だと売上1,790,000円程度になります。
(※冒頭で記述していた月商300万円を達成したのは夏の繁忙期にイベント出店や店舗売上を足した売上です)
こちらは過去に実際に金融機関から借入れをする際に事業計画書資料の中で記述していた一部を抜粋したデータです。
こういう感じで数字に落とし込んでいくと具体的なイメージがつきやすいです。
他にも
•家賃
•スタッフの人件費
•食材仕入れ費用
•水道光熱費
•雑費
•消耗品費
など毎月の固定費などもかかってくるので、上記の売上から差し引いて、収支計算のシュミレーションをしていく事がとても重要です。
事業計画や収支計算のシミュレーションをする際のポイント
•売上や来客数をだいぶ低めで想定する事。
•逆に固定費や仕入れ費用などはかなり高めに想定する事。
これがとても重要です。
いつも飲食店経営を船の航海だとイメージしています。
航海に出ると常に穏やかな波ではありません。
突然のカミナリや嵐に会ったり、船員が急に体調を悪くしたり、突然目の前に氷山が現れたり、(タイタニック状態になってしまうと終わりですが。。)
実際のケースだと
•食材の物価が高騰
•不景気のせいで集客が全然ない。。
•スタッフ不足でオペレーションが回らない
あらゆる理由で色々なハプニングがつきものです。
ですのでシュミレーションをする際はあえて負荷をかけてかなり厳しい状況を想定する事がとても大事です。
逆にその厳しい状況でも『これならやっていける!』と確信が持てる場合は成功する確率がグッと上がると思います。
そうでなければもう一度しっかり考える必要がありますね!
まとめ
飲食店を始める時に決める超重要な3つのポイントのおさらいです。
1.『コンセプト』を決める
→『こういうお店にしたい』『こういう形で地域に貢献したい』をイメージ化する。
2.『キラーメニュー』を持つ
→『このお店といえばこれ!』と言った『ウリ』を作る。
3.『事業計画』をしっかり作る
→厳しめに想定した収支計算シュミレーションで数字に落とし込む。
この3つをしっかりやっていくことで飲食店成功の確率がグッと上がると思います。
飲食店は浮き沈みも激しく体力的にも大変な職種と言われれていますが、お客様の反応がすぐに見れるのは最大の魅力だと思います。
『これ美味しい!』
『このお店のファンになりました!』
『また絶対来ます』
と直接言って頂けるのは飲食店をやっていて一番のやりがいであり喜びですね。
この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。