どれくらい借りられるの?
銀行や信用金庫や政府系金融機関の融資審査では、決算書の「社長の給料」をチェックします。決算書で一般的に使われる科目は「役員報酬」です。社長さん以外に役員がいれば、役員全員の総額が記載されるので、勘定科目明細で社長さんの分をチェックしています。中小企業の銀行借入では、会社と社長さんは一体で扱われ、社長さんが連帯保証人となって支払いを補完する、即ち、会社が返済できない場合は、社長さんの役員報酬から返済が見込めると判断され、融資が実行されます。
もし、借入申込をした会社の、社長さんの役員報酬が、仮に月額10万円であれば、融資審査に際に、どう判断されるのでしょうか?社員の月給が15万円だったりするとホントか?と疑いたくもなります。しかも、持ち家も無く借家住まいで家賃が発生したり、奥様が勤務している会社や他からの収入も無かったり、専業主婦の場合や、お子さんが高校生等でお金が掛かる時期である場合には、夫婦どちらかが、よっぽどの資産家だったり別収入もなければ、月10万円の報酬では生活が出来ない、決算書に手が加えられたと判断されます。
では、上記のように、社長さんの報酬が極端に低かったり、社員より低いケースでは、決算書が赤字にならないように、役員報酬を意図的に減らしていることに起因するケースが殆どです。例えば、本当は月額の報酬が20万円で、年間240万円計上しないといけないところ、半分の120万円しか計上を行わなかったケースで、利益が100万円だった場合、報酬240万円全部を計上してしまうと、赤字が20万円の決算に転落してしまいます。赤字では審査が厳しくなるとのことから、泣く泣く、報酬を半分しか計上しないケースに繋がっていきます。
銀行では、こう云ったケースを含め、色々なケースを把握し、想定をしながら融資審査を行っています。仮に直近時決算だけ赤字で、他の決算が黒字であれば、その点は評価し審査をします。一時しのぎの、小手先だけの、苦し紛れの対策よりも、赤字でも覚悟して、正々堂々と対応し、要因を分析し、どんな改善を行っているか、今後の収益の見込みはどうかと、経営計画書や説明資料を提出し説明を尽くせば、そのことが高評価となって融資が叶ったケースもあります。社長さんには、融資の面談の際には、正面突破で正攻法で銀行と向き合うことが求められます。
業務案内 https://soudan-aite.net/bank/