認知機能と五感

川口真澄

川口真澄

テーマ:現代社会



現代人の認知機能



現代人は社会生活における五感の使い方の変化により
急速に認知機能の鈍化が始まっています。

スマホを見ながらイヤホンを片耳につけて歩く

この場合、意識はディスプレイの中に向けたまま
周囲の環境音が聞きにくい状態で
現実世界の空間を移動するという
極めて不自然な行動となり
五感は緊張して固まってしまいます。

五感の緊張は認知機能の低下を招き
自然な姿勢や動作の判断にエラーが生じる結果
体が思うように動かなくなっていきます。

認知機能と五感


認知機能とは、外部から得た情報を脳が認識・理解し
判断や行動に結びつけるための知的な能力の総称です。
具体的には、注意機能、記憶、言語能力、判断力、
遂行機能(計画・実行能力)などが含まれ、
日常生活を送る上で不可欠な能力です。
これらの機能は、加齢によって
低下すると言われておりますが
知的活動や運動習慣など
様々な方法で維持・向上させることが可能です。

認知機能と五感は密接に関連しており
五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)を通じて
外部から得た情報を脳が処理し
理解、判断、行動に至るまでの知的活動が認知機能です。
五感は外界からの情報入力の窓口であり
これら五感からの感覚情報が認知機能の土台となり
記憶、計算、言語、判断など、
日常生活の様々な活動が可能になります。

現代社会では情報過多や「効率性」への偏りから
五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)が
鈍化する傾向にあり、
五感の鈍化は自分の世界を取り巻く今の情報が
正確に認知できなくなるということになります。

私たちの五感はレーダーでありセンサー


例えば「暖簾をくぐる時に少し頭を下げる」行動は
視覚情報で高低差や対象物との距離を認知し
必要な分だけ頭を下げ
手で暖簾をかき分けて店内へ入るという
思考せずとも外界の情報をキャッチして
自然に行う反射的動作です。

・自然な呼吸が口呼吸になっている方
・おでこや頭をぶつけやすい方
・足の小指をぶつけやすい方
・机の角に太ももをぶつけやすい方
・歩行時につま先が視界に入り続けている方

センサーが鈍化しているかもしれません。

立ち姿勢や歩行動作についても
センサーが正確に働けば働くほど
頑張らずに脱力した自然な姿勢が自ずと出来上がります。

立ち姿勢で腰を固める、膝を固めるなど
力みを産んでいる場合は、五感にアクセスしてみると
新たな体感を得られるかもしれません。

五感を意識的に使うことで
日常に豊かさと喜びを取り戻せます。

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川口真澄
専門家

川口真澄(パーソナルトレーナー)

nice life studio

呼吸を意識し体を緩めることで、美しくしなやかに動く体へと導きます。パフォーマンスの質を上げたい、ボディーラインが気になるなど、多様なニーズに対応。グループレッスンやオンラインレッスンも行っています。

川口真澄プロは琉球放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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