沖縄のお墓や仏壇に関する年中行事。
破風墓は、現在最も人気があるお墓の型です。
屋根の形が三角形をしており、琉球王族が建てたものがその始まりと言われています。
以前建てられたコンクリート製の破風墓の劣化が進んでおり、建て替えは、コストがほぼ変わらない、メンテナンスのしやすい石製の破風墓が多く建てられるようになっています。
沖縄の古いお墓のルーツ 破風墓とは
「破風」とは三角屋根の側面(妻側)に山形につけられた板のことをさし、家屋においては雨の吹き込みを防ぐ役割を持っています。
沖縄にある古いお墓は、風葬の習慣があったことからその規模が大きく丘や傾斜地に穴を掘って造られていました。
その墓を三角屋根で覆ったものが破風墓と呼ばれています。
現在沖縄で一番よく見られるお墓の形はこの破風墓ですが、このお墓は琉球王国の王室が作ったお墓が最初のものと考えられています。
当初は、王室以外の物が破風墓を建設することは許されていませんでしたが、1879年に解禁されてから、広く普及するようになりました。
破風墓の外観やその特徴
沖縄の古いお墓の共通した特徴は、戦時中に防空壕代わりとして使われたことからもわかるように、お骨を入れる建物が4~8畳の広さもある建物だということです。
破風墓が造られ始めた頃は、切石を積み重ねて作っていましたが、戦後はコンクリートを流し込んで作る形が増えました。
現在は戦後間もなく多く建てられたコンクリート製の破風墓の劣化が進み、石製のお墓への建て替えに変わりつつあります。
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建て替えで人気が高い小型の破風墓
古くなった破風墓の建て替えでは、墓地面積が7~10㎡で150万円~250万円ぐらいの石製を購入するのが一般的です。
地震による倒壊を防ぐために、墓石を組み合わせるときは、ステンレスの心棒やカスガイを使うなどの配慮がされています。
御影石造りの破風墓が人気ですが、従来からあるコンクリート造りのお墓も販売されています。
以前は、コンクリート墓の方がコストも安かったのですが、最近では中国から低価格・高品質の御影石が多く輸入されるようになりました。
現地で加工された石を沖縄まで輸送し組み合わせる方法で、作業コストも削減でき、現在では建て替えのトータルコストが、コンクリート製でも石製でもほぼ同じぐらいまでにその差が縮まっています。
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