効果的な歯垢除去は電動歯ブラシ(音波ブラシ)で
皆さん、こんにちは!いかがお過ごしですか?
津谷歯科医院 院長の津谷 良です。
寝たきりで認知症のお母さんの口腔ケアについてご相談を受けました。
「母は食欲はあるのですが、自分で歯ブラシができないのでいつも私が世話をしています。
うがいができないために、歯や入れ歯に付いた食べかすや汚れの取り方が分かりません。
あまり強くすると痛がって嫌がるためきれいに出来ていないのが現状です。
うがいができない人の口腔ケアについて教えて下さい」
うがいをしようとしても水や汚水を飲み込んでしまう。またうがいの仕方を忘れてしまった。
認知症の方に多い症状です。
しかし食べるために口の中の汚れが出来てしまうので、
誤嚥性肺炎にならないためにも、毎日の口腔清掃は欠かせません。
特に歯に付いた歯垢は溜まってくると、簡単に歯ブラシで除去しにくくなるため、
毎日のこまめな習慣が大切です。
吸引機があればよいのですが、もしなければ簡単な方法を説明します。
歯ブラシ、ワンタフトブラシ、歯間ブラシ、テッシュ、コップ、ライトをご用意下さい。
意外と口の中は暗いので、奥に溜まった汚れの確認のため軽量のライトは必須です。
まずは入れ歯があれば口から取り出して洗剤などできれいに洗いましょう。
コップに半分ほど水を入れて、歯ブラシで汚れを拭い取りながらコップの中で洗っていきます。
口の奥の水分の汚れはテッシュで吸い取ります。こまめに何回もやっていくときれいになります。
歯と歯の間は歯間ブラシで、また一~二本だけ残っている場合はタフトブラシで周囲を磨きます。
コップの水はまめに交換して下さい。また歯磨きペーストは使用せず、水磨きのみで良いでしょう。
口腔ケアがうまくいくためには、患者さんに痛みをあまり与えないことが大切です。
一度に全てきれいにしようと思わずに、何回に分けてやっていきましょう。