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津谷良(つたにりょう) / 歯科医

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コラム

食べられない入れ歯はこりごりです

2022年11月29日

テーマ:やわらかい入れ歯

コラムカテゴリ:医療・病院

皆さん、こんにちは!いかがお過ごしですか?
津谷歯科医院 院長の津谷 良です。



以前は「私だけ家族と違い特別食なのです」とおっしゃる患者さんがいらっしゃいました。
特別食とはやわらかい食事のことです。

それは入れ歯で食べると歯ぐきが痛くて食べられないため、
入れ歯を入れずに食べられるほどやわらかい食事なのです。

患者さんも大変苦労されて入れ歯の中に綿花を薄く引いて食べてみたり、
食べ物の硬さをやわらかく工夫したりなどお困りの様子でした。

では入れ歯が合っていないのか?
作った歯医者の腕が悪いか?
また患者さんの口の中の条件が悪いのか?

多くの場合患者さん口のせいにして悪いのですが、
プラスチックなどの硬い素材では噛む力に対応できないのです。

それを発見するには、口の中に傷がないのが前提ですが、
指の腹で歯ぐきや粘膜を軽く押してください。

痛い所があると歯ぐきの薄いところ、骨の出っ張りがあるところ、
歯ぐきが変質しているところ
すなわち入れ歯で噛んで歯ぐきや骨の部分が加圧されて痛いところなのです。

私はこのような患者さんの声に押されて、「やわらかい入れ歯」を作り始めて約30年経ちました。
もちろん素材は新しく開発されたものを使用しながら、また柔らかさを3タイプから選べるように。
まだ100%ではありませんが、ほぼ満足のいくものが出来上がりました。

食べられないということは本当に残酷なことです。
特に高齢者は食べることが寿命を左右し、生きる目的を失うことになりかねません。

先日の患者さんは「とんかつや焼肉を食べたいからやわらかい入れ歯を作りたい」とおしゃいました。
食べられるようになると外出や旅行にと目的が増え、人生が前向きとなります。

痛くて食べられない方はご相談下さい。

この記事を書いたプロ

津谷良

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津谷良(津谷歯科医院)

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