下顎前歯の「カチッと入れ歯」のケース
皆さん、こんにちは!いかがお過ごしですか?
津谷歯科医院 院長の津谷 良です。
「入れ歯にしたら何を食べてもよく味がわからない」とか、
湯気のたった味噌汁を飲んでもあまり熱く感じず、美味しさが半減した」、
あるいは「冷たいビールをゴクゴクと飲むときの旨さがなくなった」など不満を訴える方がたくさんいます。
味覚を感じるのは舌の表面にある味蕾だけだと思っている方も多いと思いますが、
実際には口蓋粘膜や歯ぐきも味を感じるうえで大切な働きをしています。
味覚というには口の中全体に広がる感覚でキャッチするものなのです。
そのため総入れ歯で口蓋や歯ぐきをすっぽりおおってしまうと、
微妙な味や温度がわかりにくくなりがちなのは事実です。
でもおいしいものを食べるのが大好きな方や、料理の味付けをする主婦の方にとって「味がわかりにくい」のはとても困ることでしょう。
そこで口蓋に触れる部分が薄い金属でできている金属床義歯が人気を集めています。
何よりの特徴は金属を通じて温度の伝導率が良いのです。
冷たいビールもプラスチックだと喉元でやっと感じるものが、口全体で冷たさを感じやすくなるわけです。
そして次の特徴は口蓋をおおう部分が金属床のため、厚みが変わってきます。
プラスチックだと3~4ミリの厚みが必要ですが、
金属床ですと1~1.5ミリの厚みになるため口の中全体が広くなり、
非常にしゃべりやすくなります。
使用する金属も比重の軽いチタンや伝統的な金属のコバルトクロムなどを使用します。
また総義歯に限られますが、特定療養費制度により一部健康保険の併用が認められているため、
患者の皆さんにとって朗報と思われます。
現在プラスチック(レジン義歯床)の入れ歯をお使いの方の中には、ぴったり合って不自由はないけれども、
より快適な入れ歯とお考えの方には現在最適とお勧めいたします。
ぜひ当院までご相談ください。