子どもが勉強に興味を持たない理由とその対処法
「今日からやる」と言った3日後に、また元通りになっているのを見ているあなたへ
テストの結果が返ってきた日。 お子様が言います。 「次は毎日ちゃんとやる」
その言葉を信じて、少し期待してしまいますよね。 実際、最初の2日ほどは机に向かっています。
そして3日目。 帰ってきてソファに寝転がり、スマートフォンを触ったまま動きません。 4日目には、もう何も言わなくなります。
「またか」と思う。 「本当にやる気があるの?」と口に出してしまう。 お子様は「うるさいな」と部屋に入っていく。
この繰り返しに、疲れていらっしゃいませんか。
インターネットで検索すると、「時間と場所を決めましょう」「小さな目標から始めましょう」「記録をつけましょう」というアドバイスが並びます。 どれも間違ってはいません。 実際、私たちもお伝えすることがあります。
ただ、多くの記事が結局のところ「やる気をどう出すか」という話に戻ってしまっています。 そして最後は「褒めてあげましょう」で終わる。
今回は、少し違う角度からお話しします。 やる気に頼らないという前提で、何をどう設計すればいいのかという話です。 研究で分かっていることを、できるだけ具体的にお伝えしますね。
結論!習慣は「意志」ではなく「きっかけ」で作られます
結論から申し上げます。 勉強の習慣が続かないのは、お子様の意志が弱いからではありません。 行動を始めるきっかけが、環境の中に用意されていないからです。
習慣の研究が明らかにしているのは、次のことです。 人が毎日繰り返している行動の多くは、「やろう」と決めて始まっているのではありません。 特定の場所や時間といった環境の手がかりに反応して、自動的に始まっています。
つまり必要なのは、「頑張って机に向かう」ことではなく、「気づいたら机に向かっている」状態を作ることです。
そのために有効な方法が3つあります。
一つ目は、「もし○○したら、△△する」という形で、きっかけと行動をあらかじめ結びつけておくこと。
二つ目は、行動を始めるまでの手間を、物理的に減らしておくこと。
三つ目は、スマートフォンを別の部屋に置くこと。 これは「我慢させる」話ではありません。 手元にあるだけで、脳の処理能力が奪われるからです。
そして最も大切なのが、この仕組みを保護者様が決めないことです。 理由は最後にお話ししますね。
まず、「3日坊主」を責めるのをやめてください
最初に、根深い誤解を一つ解いておきます。 「習慣は21日で身につく」という話を聞いたことはないでしょうか。
この数字には、実は科学的な根拠がありません。 ある形成外科医の著書などから広まった経験則が、いつのまにか定説のように語られるようになったものです。
実際に測定した研究があります。 Phillippa Lally氏らが2010年にEuropean Journal of Social Psychologyで発表した調査です。
この研究では、96名のボランティアに12週間、新しい行動を毎日同じ場面で行ってもらいました。 「朝食後に水を1杯飲む」「夕食前に15分走る」といった行動です。 そして、その行動がどれくらい自動的にできるようになったかを、日々測定しました。
結果として、行動が自動化されるまでにかかった日数は、平均で66日でした。 21日ではありません。
さらに重要なのは、個人差の大きさです。 早い人で18日、遅い人では254日かかっていました。 行動の複雑さや、その人の状況によって、大きく変わるということです。
そしてもう一つ、保護者様に知っていただきたい結果があります。 この研究では、1日実行しなかったとしても、習慣が身につくまでの過程に重大な影響は及ぼさなかったことが確認されています。
つまり、1日サボったからといって振り出しに戻るわけではないのです。
お子様が3日目に机に向かわなかったとき、「ほら、また続かない」と言ってしまう。 これは科学的に見て正確ではありませんし、何より本人のやる気を奪います。 平均66日かかるものを、3日で判断しないでください。
【徹底比較】勉強の習慣づけ:失敗する親と成功する親の分かれ道
同じように習慣づけに取り組んでも、結果はご家庭によって分かれます。 陥りがちな失敗パターンと、続くパターンの違いを整理してみましょう。
始めるときの決め方
失敗する親の対応: 「毎日2時間勉強する」と、時間の長さで目標を決めさせる。
成功する親の対応: 「夕食の片付けが終わったら、数学のワークを開く」と、きっかけと行動をセットで決めさせる。
続かなかったときの反応
失敗する親の対応: 3日でやめたことを指摘し、「やっぱり続かないね」と言ってしまう。
成功する親の対応: 平均66日かかるものだと知っており、1日抜けたことを問題にしない。 翌日また始めればいいと伝える。
スマートフォンの扱い
失敗する親の対応: 「勉強中は触らないように」と口頭で注意する。 机の上に伏せて置くことは許す。
成功する親の対応: 勉強中は別の部屋の充電器に置くというルールにする。 視界から物理的に消す。
机の状態
失敗する親の対応: 勉強が終わったら片付けさせ、机の上を毎回空にする。
成功する親の対応: 次にやる教材を開いたまま机に置いておかせる。 座った瞬間に始められる状態にする。
ルールを決める人
失敗する親の対応: 保護者様が時間割を作り、それを守らせようとする。
成功する親の対応: どのタイミングをきっかけにするかを、本人に決めさせる。 親は相談相手に徹する。
睡眠との関係
失敗する親の対応: 勉強時間を確保するため、就寝時刻が遅くなることを許容する。
成功する親の対応: 睡眠を削ると翌日の自己コントロールが効かなくなることを知っており、就寝時刻を優先する。
いかがでしょうか。 続いているご家庭は、本人のやる気に期待していません。 やる気がなくても動く状態を、環境の側で作っています。
習慣とは「考えずにやっていること」です
なぜ「きっかけ」が重要なのか。 習慣の研究を見ると、その理由がはっきりします。
Wendy Wood氏らが2002年にJournal of Personality and Social Psychologyで発表した研究があります。 この研究では、人々に1時間ごとに「今何をしているか」「そのとき何を考えていたか」を報告してもらいました。
結果として、日常の行動のおよそ45%が、過去とほぼ同じ場面で繰り返されている習慣的な行動でした。 同じ場所、同じ時間、同じ状況で繰り返されているのです。
さらに興味深いのが、そのときの思考です。 習慣的な行動をしている最中、人々の頭の中は、その行動とはまったく関係のないことを考えている傾向が強かったのです。
これは何を意味するでしょうか。 行動が環境の手がかりと結びついて自動化されると、それを実行するために意識的な努力が要らなくなるということです。
Wood氏は、人間には価値観や目標に従って動く「意図的な自分」と、環境の手がかりによって無意識に動く「習慣的な自分」がいると指摘しています。
勉強を習慣にするというのは、「毎回やろうと決意する」ことではありません。 特定の場面が来たら自動的に机に向かう、という結びつきを作ることなのです。
決意は、毎回エネルギーを消費します。 習慣は、消費しません。 この違いが、続くかどうかを分けます。
「もし○○したら、△△する」という形にしてください
では、どうやってきっかけと行動を結びつけるか。 ここに、非常に効果が確認されている方法があります。
Peter M. Gollwitzer氏が提唱した「実行意図」という手法です。 「もし状況Yが起きたら、行動Xをする」という形で、あらかじめ計画を立てておくものです。
GollwitzerさんとPaschal Sheeranさんは2006年に、この手法に関する94の実験を統合した分析を発表しています。 対象者は合計8,000名を超えます。 その結果、単に「○○を達成したい」という目標を持っただけの群に比べて、「もし○○したら△△する」という形で計画を立てた群のほうが、目標の達成において明確に高い効果を示しました。
なぜこれが効くのか。 行動を始めるかどうかの判断を、「そのときの意志やモチベーション」から「外部の状況」に移しているからです。
考えてみてください。 「毎日2時間勉強する」という目標には、いつ、どこで、何から始めるかという判断が毎回必要になります。 疲れているとき、この判断そのものが重荷になります。 そして「今日はいいか」となるのです。
一方、「夕食のお皿を下げたら、リビングの机で数学のワークを1ページ開く」と決めてあれば、判断は要りません。 お皿を下げるという場面が来たら、体が動きます。
お子様と決めるときは、次の3つを具体的にしてください。
きっかけになる行動を1つ。 帰宅して手を洗った直後、夕食の片付けが終わった直後、お風呂から出た直後など。
やることを1つ。 「勉強する」ではなく「数学のワークを1ページ」というように、終わりが見えるもの。
場所を1つ。 自分の部屋なのか、リビングなのか。
この3つが決まっていれば、あとは繰り返すだけです。
意志の力に頼らないほうがいい、もう一つの理由
「意志が強ければ続けられるはずだ」 そう思われるかもしれません。
心理学には長く、「意志の力は筋肉のように使えば減っていく」という考え方がありました。 自我消耗という理論です。
Roy Baumeister氏らが1998年に発表した実験は有名です。 被験者を2つのグループに分け、片方には目の前のチョコレートを我慢してラディッシュを食べてもらいました。 もう片方にはチョコレートを食べてもらいました。 その後、解けない難しいパズルに取り組ませたところ、我慢をしたグループのほうが早く諦めたのです。
ただし正直にお伝えしておくと、この理論には現在、疑問が投げかけられています。 その後の大規模な追試で、同じ結果が再現されないという報告が相次いでいるためです。 「意志の力は有限だと信じている人にだけ、この現象が起きる」という指摘もあります。
つまり、意志の力については、学問の世界でも決着がついていないのです。
しかし、ここから引き出せる結論ははっきりしています。 意志の力は当てにならない。だから、それに頼らない設計をすべきだ。
疲れているときに自己コントロールが効かなくなること自体は、誰もが日常的に経験していることです。 部活で疲れて帰ってきた中学生に、意志の力で机に向かえと求めるのは、そもそも設計として無理があります。
環境を変えると、行動が変わります
意志に頼らないなら、何に頼るのか。 環境です。
先ほどのWendy Wood氏らは、環境が行動をどう左右するかを示す面白い実験を行っています。
映画館でポップコーンを配る実験です。 一方は新鮮なポップコーン、もう一方はわざと古くして湿気させたポップコーンを渡しました。
普段から映画館でポップコーンを食べる習慣がある人たちは、まずいポップコーンでも食べ続けました。 「映画館」という環境の手がかりに反応して、自動的に手が動いていたのです。
ところが、同じ人たちに「利き手ではないほうの手」で食べてもらったところ、まずいポップコーンを食べるのをやめました。 いつもと違う手を使うという小さな変化が、自動的な行動の流れを断ち切り、意識的な判断が戻ってきたのです。
また、映画館ではなく暗くした会議室で映像を見せた場合も、ポップコーンを食べる習慣は発動しませんでした。
ここから分かることは2つあります。
良い習慣を作りたいなら、行動を始めるまでの手間を減らすこと。 教材を開いたまま机に置いておく。 筆記用具をすぐ手の届く場所に置く。 座ったら始められる状態にしておく。
悪い習慣を断ちたいなら、逆に手間を増やすこと。 スマートフォンを別の部屋に置く。 ゲーム機のコントローラーを引き出しにしまう。 一手間かかるだけで、自動的な行動は止まります。
スマートフォンは「別の部屋」に置いてください
環境の話で、最も具体的で効果が大きいのがこれです。
この点については、Adrian Ward氏らが2017年に興味深い実験を行っています。 被験者を3つのグループに分けました。 スマートフォンを「机の上に置く」「ポケットやカバンにしまう」「別の部屋に置く」の3つです。 そのうえで、記憶と思考力を測るテストを受けてもらいました。
結果は明確でした。 スマートフォンが机の上にあるグループは、電源が切れていても、画面を伏せていても、別の部屋に置いたグループより成績が低かったのです。
なぜこうなるのか。 スマートフォンが視界に入ると、人の脳は無意識に「見たい」という衝動を抱きます。 その衝動を抑え込むこと自体が、限られた脳の処理能力を消費してしまうのです。
つまり、机の上にスマートフォンを置いて勉強している中学生は、無意識のうちに2つの作業を同時にこなしている状態です。 勉強に使えるはずの容量が、我慢のために使われています。
なお正直にお伝えすると、この研究結果については、再現できなかったとする報告もあり、議論は続いています。
ただ、議論の結論を待つ必要はありません。 手元にあれば通知が来ますし、実際に手が伸びます。 学習中は別の部屋に置く。 これだけで、多くの問題が消えます。
ここで大切なのは、伝え方です。 「スマホばかり見てるから取り上げる」ではなく、「手元にあるだけで脳の容量が減るらしいから、勉強中は充電ステーションに置いておこう」と説明してください。 取り上げるのではなく、本人が理解して置く。 この違いが、後で効いてきます。
大分県のデータが示す、厳しい現実
ここで、地域の実態を確認しておきましょう。
大分県教育委員会が実施している学力定着状況調査の質問紙結果によると、平日に3時間から4時間以上をスクリーンタイム、つまり動画視聴やゲーム、SNSなどに費やしている割合は、大分県の中学生で47.4%に達しています。
中学生のおよそ半数が、放課後の時間の大半をデジタル機器に使っているということです。
そして同じ調査の資料では、これによって家庭学習が十分にできていないこと、さらに睡眠時間の確保も十分でないことが懸念として指摘されています。
ここで重要なのは、「何時間使っているか」よりも「何が押し出されているか」という視点です。 1日は24時間しかありません。 スクリーンタイムに数時間を投じれば、その分だけ家庭学習と睡眠が押し出されます。
習慣が作れない原因を、お子様の性格や意欲に求める前に、時間の使い方の全体像を見てみてください。 押し出されているものが何かが分かれば、手を打つ場所も見えてきます。
睡眠を削ると、仕組みそのものが機能しなくなります
もう一つ、見落とされがちな土台の話です。
大分県教育委員会の指針では、中学生・高校生に対して8時間から10時間の睡眠を確保することが推奨されています。 小学生であれば9時間から12時間です。
しかし、平日に3時間以上のスクリーンタイムがある状態で、この睡眠時間を確保するのは現実的に困難です。
睡眠不足が何をもたらすか。 脳の作業領域の容量が下がります。 疲労が蓄積し、自分をコントロールする力が落ちます。 そして、せっかく決めた「もし○○したら△△する」という計画が、実行されなくなります。
さらに、記憶の定着は睡眠中に行われます。 勉強時間を確保するために睡眠を削るのは、本末転倒なのです。
具体的な対策としては、次のようなものがあります。 夜の一定時刻以降は家のWi-Fiを切る。 寝室にスマートフォンを持ち込ませず、別室に充電場所を作る。
こうした物理的な仕組みを大人が用意することが、結果として学習成果を守ることにつながります。
そして最も大切なこと。ルールは本人に決めさせてください
ここまで、仕組みの作り方をお話ししてきました。 最後に、この仕組みを機能させるための決定的な条件をお伝えします。
保護者様が一方的に決めないことです。
Hyungshim Jang氏、Johnmarshall Reeve氏、Edward L. Deci氏らが2010年にJournal of Educational Psychologyで発表した研究があります。 133クラス、1,584名の生徒を対象に、大人の関わり方が生徒の学習への取り組みにどう影響するかを分析したものです。
この研究が示したのは、非常に示唆的な結果でした。 「自律性を支援すること」と「枠組みを明確にすること」は、対立するものではなく、両立するということです。
そして生徒の実際の学習行動に対しては、この両方が効いていました。 一方、生徒自身が感じる意欲や参加意識に対しては、自律性の支援だけが効いていました。
つまり、こういうことです。 「勉強しなさい」と無理にやらせる管理でもなく、「好きにしなさい」と放任するのでもない。 ルールや枠組みは明確にしたうえで、その中で本人が選べるようにする。 この組み合わせが最も機能するのです。
自己決定理論を提唱したEdward L. Deci氏とRichard M. Ryan氏によれば、人が意欲を保つためには「自律性」「有能感」「関係性」という3つの欲求が満たされる必要があります。 中でも自律性、つまり「自分で決めている」という感覚は、外から与えられたものを自分のものとして取り込んでいく過程で、最も重要とされています。
だからこそ、こう進めてください。
保護者様が決めるのは、枠組みだけです。 「スマホは勉強中、別の部屋に置く」「就寝は何時まで」といった大枠。 そして、なぜそのルールが必要なのかを説明します。
その中身は、本人に決めてもらいます。 何をきっかけにするか。 何から始めるか。 どこでやるか。
保護者様が完璧な時間割を作って渡した瞬間に、それは「やらされるもの」になります。 そして、監視の目がなくなった瞬間に止まります。
多少不完全でも、本人が決めた仕組みのほうが、はるかに長く続きます。
よくある質問
Q. 何日くらいで習慣になりますか
研究では平均66日という結果が出ています。 ただし個人差が大きく、18日から254日という幅がありました。 行動が複雑であるほど時間がかかります。 少なくとも2か月は、結果を求めずに続けさせてあげてください。 1か月で「効果がない」と判断するのは早すぎます。
Q. 1日サボったら、また最初からやり直しですか
いいえ。 前述の研究では、1日実行しなかったことが習慣形成の過程に重大な影響を与えないことが確認されています。 「今日はできなかったね。明日また同じ時間にやろうか」で十分です。 やり直しだと考えると、本人も保護者様も消耗してしまいます。
Q. 勉強時間はどのくらいを目標にすべきですか
時間で決めることは、あまりお勧めしていません。 「2時間」を目標にすると、時間を消化することが目的になり、内容が薄くなるためです。 「このページを終わらせる」という量で決めてください。 特に始めたばかりの時期は、10分で終わる量から始めるのが有効です。 続けることが目的の段階では、量は少ないほうがいいのです。
Q. リビングと自分の部屋、どちらがいいですか
お子様によります。 ただ、判断の目安があります。 自分の部屋にゲーム機や漫画がある場合は、リビングのほうが機能しやすいです。 逆に、下のお子様がいて騒がしい場合は、自分の部屋のほうが集中できます。 大切なのは、毎回同じ場所にすることです。 場所が変わると、環境の手がかりが働かなくなります。
Q. 本人が「今日はやりたくない」と言ったときは
ここで無理にやらせると、勉強が「嫌なことをさせられる時間」として記憶されてしまいます。 そうなると、きっかけと結びつくのが「勉強」ではなく「嫌な気持ち」になってしまうのですね。 「じゃあ今日は1問だけ」と量を極端に減らすのが有効です。 机に向かうという行動そのものを切らさないことが、この時期は最優先です。
まとめ:やる気を待つのをやめて、きっかけを作ってください
勉強の習慣が続かない理由は、お子様の意志の弱さではありません。 行動を始めるきっかけが、環境の中に用意されていないからです。
研究が示していることを整理します。
習慣が定着するまでには平均66日かかります。 21日という数字に根拠はありません。 そして1日抜けても、振り出しには戻りません。
日常の行動のおよそ45%は、環境の手がかりに反応して自動的に始まっています。 決意ではなく、きっかけが行動を生んでいるのです。
「もし○○したら、△△する」という形で計画を立てることには、8,000名以上を対象とした分析で明確な効果が確認されています。
スマートフォンは、電源が切れていても手元にあるだけで脳の容量を奪います。 別の部屋に置いてください。
そして睡眠です。 大分県の中学生の半数近くが平日3時間以上をスクリーンタイムに使っている中で、押し出されているのは家庭学習と睡眠です。 睡眠が削られると、せっかく作った仕組みが機能しなくなります。
最後に、最も大切なことをもう一度お伝えします。 この仕組みを、保護者様が一方的に決めないでください。 枠組みは示す、理由は説明する。 でも中身は本人に決めてもらう。 この形でなければ、監視がなくなった瞬間に止まってしまいます。
とはいえ、これを家庭だけで進めるのは簡単ではありません。 「もし○○したら」の○○を何にするか。 最初の1週間、何をやらせるか。 このあたりを決めるには、お子様がいまどこでつまずいているかを把握している必要があります。
そして何より、保護者様が仕組みづくりの当事者になってしまうと、うまくいかなかったときに衝突が起きます。 「決めたのにやらないじゃない」という一言で、家庭が緊張してしまうのですね。
家庭は、疲れて帰ってきたお子様が安心して休める場所であってください。 仕組みを一緒に作り、うまくいかないときに調整していく役割は、勉強のプロにお任せください。 第三者と決めた約束のほうが、親子で決めた約束より守られやすいという面も、正直あるのですよ。
「何度決めても3日で終わってしまう」 「本人にやる気がないのか、やり方が悪いのか分からない」
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