〜後悔しないマネープランを見極めて提案できるファイナンシャルプランナーに〜（2/3）

お客さまの最期に直面し、保険の真の大切さに気づく

　旅行代理店に勤務して、営業や添乗員として経験を積むこと4年。仕事は充実していましたが、一生の仕事としては別のことがしたいと思うようになり、27歳の時に退職して保険に関する仕事をすることにしました。その理由は旅行代理店に勤めていたとき、保険に助けられた出来事があったからです。「添乗員としてある会社の社員旅行に行ったとき、1人の女性社員からお腹が痛いという訴えがありました。緊迫した状態でしたが、海外旅行保険に入っていたのですぐ病院で治療を受けられました」。このときに保険の大切さを実感し、この仕事を一生やっていこうと決意したそうです。

　保険代理店の店主として経験を積んでいたある日、次のステージへと進む出来事が起こります。
「損害保険会社の研修生だった頃のお客さまで、従業員2人の会社を経営されている方がいました。ご自身の退職金準備として積み立てを始めたいと生命保険にご加入頂きました。しかし、ある日その方から電話がかかってきて、保険の「リビングニーズ」という特約を使いたいと言われたのです」。リビングニーズとは、余命半年と宣告された時に支払われる保険金のこと。余命半年という末期の癌を抱えていたことがわかり、特約を使うという連絡だったのです。

　三重野さんは、急ぎ手続きを行い、会社の整理のお手伝いをしました。半年後、その方と静かにお別れをしました。生前に会社の債務もきれいに処理できて、『三重野さんが担当で本当に良かった』と涙を浮かべて手を握って喜んでくださった社長が、同時にふと漏らした一言が『もっといろんな可能性についても聞いておけばよかったなぁ』という後悔でした。

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