フラの衣装の名前
レイの文化とフラには、実はとっても深い結びつきがあります。今回は、みなさんに広く知られているレイについて詳しくご紹介します。
レイは花だけではなく、色々な素材を使って作られること、つける場所によって種類が異なること、ご存知でしたか?
フラダンスとレイの深い関係
神や精霊への祈りや感謝として用いられてきたフラダンス。
そんなフラダンスを踊るときに身に着ける衣装や装身具には、「自然からマナ(霊力)を得られるように」と、こだわりがあります。
なかでも、花などで輪をつくった装身具「レイ」は、マナを得るためのアイテムとして重きを置かれていました。
その文化はすたることなく、ハワイではフラダンスの時だけではなく、冠婚葬祭時など人生における大切な行事の際にレイを用いています。
レイを作るときに使用する素材
フラダンスを踊るときに身にまとう衣装や装身具を作るための素材は、すべて神の恩恵を受けた自然の中で育つものを使用します。これは、先ほども言ったようにマナを得るためのこだわりなのです。
レイももちろん、自然から育ったものを使用します。一般的に、レイのイメージはプルメリアなどの花を使用したものだと思います。
実はレイは、花以外にも葉や木の実、貝殻などさまざまな種類の素材を用いて作られます。そして、素材の種類や作り方によって、呼び名やこめられた意味が変わってきます。
さらにフラダンスを踊る際も、踊る曲によって身につけるレイの材料(花・貝・木の実・葉っぱなど)が異なってきます。たとえば、バラの花のことをうたった曲ではバラのレイを身につけるのです。マイレイの葉は邪心を取り除き、お清めをするために使われます。
他にも、レフアという赤い花は火の神ペレに捧げるときに使います。イリマという花を使ったレイは、千枚以上の花びらで作り、大切な人への贈り物に使用されます。
また、カヒコ(古典フラ)の際に使われるグリーンレイは神聖なものとされ、 それを作るための植物は女神が好む葉や心身を癒すといわれる葉を使います。
レイの種類には3種類ある
それでは、次はレイの種類についてご紹介していきましょう。レイは、体につける部位によって種類が異なります。
レイ・ポオ
頭につけるレイです。心が集中するように、覚えたフラを忘れないようにという願いがこめられています。
レイ・クペエ
手足につけるレイ。踊り手の体が大自然のマナを得て心豊かに踊れるように、また振りを間違えないようにという願いがこめられています。
レイ・アイ
首にかけるレイで、フラを踊る際に一緒に歌う声が美しく優雅になるように、悪い気が体にはいらないようにという願いがあります。
また、レイをつける際に順番があるのをご存知でしたか?
基本的には足から手、次に首、最後に頭というように体の下部分からつけていきます。これは、マナが足から体に入っていくと考えられていたからです。
こういった装身具にも意味があり、願いがこめられたフラダンスは実に奥深い文化ですね。
◇フラの衣装の名前