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西田英治

「噛み合わせ」から健康へ導く「健口」のプロ

西田英治(にしだえいじ) / 歯科医

にしだ歯科医院

コラム

「美肌&健康歯肉」を目指して~消化編~

2021年9月27日

テーマ:美肌、コラーゲン、歯周病

コラムカテゴリ:美容・健康

コラムキーワード: 歯周病 治療歯周病 予防

前回のコラムでは老化には毛細血管が関係していることをお伝えしました。今回のコラムでは、美肌や健康歯肉のもととなるコラーゲンの原料(各種栄養素)を効率よく毛細血管へ巡らせるための最初のステップとしての「消化」についてお伝えします。
 「消化」器官の代表格と言えば「胃」です。「胃」では胃酸などの「消化酵素」を用いて、食べたものを細かく分解します。さらに、腸内でも様々な「消化酵素」を使って吸収できる小さなサイズまで細かく分解していきます。食事として摂取した栄養素は「消化」→「吸収」→(毛細血管)→「代謝」の過程を踏みます。
ココでポイントとなるのは「消化酵素」です。ヒトのカラダの酵素には「消化酵素」と「代謝酵素」しかありません。「睡眠不足はお肌の敵・・・」という言葉がりますが、これは、睡眠時間が短かったり、寝る前に食べたりすると消化酵素の方を働かせてしまい、本来寝ている間に働く重要な代謝酵素が十分働けなかったり、働きが鈍くすることによるものです。
 昔は、風邪で数日寝込んだ後には「おかゆ」を食べて・・・ということがありましたが、これも風邪に抵抗するために「代謝酵素」を十分に働かせていたため、カラダは急に「消化酵素」を準備できないことから消化酵素の負担を軽減するための昔の人の知恵みたいなものでしょう。現代では「アミノ酸」(例えば、たんぱく質の分解はタンパク質→ペプチド→アミノ酸と進みます)レベルまで分解されたゼリーやドリンクがあるので、極力分解された吸収されやすい形態のものを口にすることで回復を図るような傾向にあります。
 「消化酵素」のポイントをお伝えしたのにはもう1つ理由があります。それは、原因は様々ですが胃酸の分泌が少ない方、逆に過剰な方が少なからずいらっしゃるということです。検査は内科や消化器科などを受診して血液検査などを受けるしかありませんが、日常ではわずかな変化ではあまり気付かない場合も多く、現代の柔らかい食べ物嗜好がそれらの自覚を隠しているという状況もあるようです。
 美肌や健康歯肉につながる栄養素としてはコラーゲン合成の原料となる「アミノ酸」が必要です。アミノ酸は上記のようにタンパク質を分解(消化)することで得られますので、最初のステップである消化は非常に重要な過程となります。「美肌&健康歯肉」のためにも、胃の調子や消化に目を向けてみてはいかがでしょうか?
さらに歯科医師の立場としては、「消化」を助ける意味でもしっかりと咀嚼することをお勧めいたします。上記に挙げた、口の中でご飯をおかゆ状態にする、口の中で細切れ状態にすることで消化しやすくする効果に加え、咀嚼することにより副交感神経の働きが増し、唾液や胃酸などの消化酵素の分泌にもつながります。「1口30回咀嚼」はそういった点からも消化促進に有効な対策です。いきなり実践すると顎がつかれてしまいますので先ずは最初の10口は30回咀嚼を意識して・・・、次は15口、20口と徐々に伸ばして習慣化してみてはいかがでしょうか?

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