「子どもとのスキンシップが苦手な私、変ですか?」

松尾聡子

松尾聡子

テーマ:子育て・親子関係

私のところには
「夫とのスキンシップが苦手・・・」
というお悩みでいらっしゃる方が多いですが

中には
「じつは、子どもに胸とか触られるのも苦手なんです」
という方もいらっしゃいます。

今日は、そんなときに
お子さんとより良い関係を築いていく方法を
お伝えしますね。




●やっぱり、私っておかしいのかな・・・

夫からの性的なスキンシップがイヤ、
というだけでなく

子どもがふざけて胸やおしりを触ってくると
イラっとしてしまって

思わず、手を払いのけてしまったり、
声を荒げてしまったりして

そんな自分に自己嫌悪・・・

夫からのスキンシップに
性的な嫌悪感を持つのは

「セックスにつながるかも」という
不安があるからかもしれませんが

子どもに関しては
そんなことはありません。

それなのに
子どもから触られるのもイヤなんて、

そんな自分は、
やっぱりどこかおかしいんじゃないか?

そう悩んでしまっている方、
じつは多いんです。



●「プライベートゾーン」ご存知ですか?

ところで「プライベートゾーン」
という言葉、ご存じでしょうか?

一言で言うと

「性的に関係ある自分だけの身体の大切な場所」
のことです。

具体的には、
「胸」「おしり」「性器」そして「口」です。

子どもに教えるときは
「水着で隠れる場所と、口だよ」と伝えると
わかりやすいと言われています。

ただ、男の子の水着では胸が隠れていないので
勘違いされてしまうかもしれませんが、

性別に関わらず、
「胸」はプライベートゾーンです。

また、「口」は水着で隠れませんが、

「キス」という性的な行為に関わる場所なので
プライベートゾーンに設定されています。



●自分の身体の権利は、自分にある

プライベートゾーンは
「他人に見せても、触らせてもいけない」
自分だけの大切な身体の場所です。

もちろん、自分が自分で触ったり、
見たりすることには
なんの問題もありません。

でも、自分の身体に、
誰が、どこに、どのように触れることができるのか、

それは
「自分が決める権利」を持っている、
ということです。

だから、見られたり、
触られたりしたときに

「イヤだ」という気持ちが少しでもあったら
ちゃんと「イヤだ」と言っていいのです。

たとえ、相手が
「自分はそうされてもイヤじゃない」
と言ったとしても

自分が「イヤだ」と思ったら、
「イヤだ」と言ってもいいんです。

それが、自分の身体と心を
自分で守ることであり、
私たちにはその権利があるのです。



●たとえ、相手が家族でも

このように
自分の身体の大事な部分を知り、
それを尊重できるようになることは

「相手の身体と心も大切に尊重する」
という気持ちを
育てることにもつながります。

そして、これは
相手が家族でも同じです。

夫でも、子どもでも、親でも、兄弟姉妹でも。

触られたり、見られたりするのがイヤなら、
それは、ちゃんと「イヤ」だと伝えて大丈夫です。

というか、ちゃんと
伝えた方がいいことです。

夫婦や親子の場合では、よく
「愛情があるから、触りたくなるんだ」
と言われます。

愛おしく思うからこそ、
その対象に触れたくなるのは
とてもよくわかります。

それでも。

いくら自分がそう思おうと、

相手がそれを望んでいないのに
相手の身体に勝手に触れて

自分だけが気持ちよくなる権利は
誰にもありません。

相手の身体をどう扱うかは、
相手が決めることです。



●プライベートゾーンを通して、伝えるべきこと

プライベートゾーンに対して、
誰に、どんなふうに触れられたいか、
それは人によって違います。

だから、たとえわが子であっても、
「胸を触れられるのは、なんかイヤだ」
と感じるのは、

おかしなことでも
悪いことでもありません。

ただ、お子さんには、
この機会に、プライベートゾーンについて
説明してあげるといいですね^^

お子さんにも、
自分のプライベートゾーンを大事にすること、

同時に、お友だちや好きな子の
プライベートゾーンも
大事にすることを教えてあげる
よい機会になると思います。

そして、お母さんのプライベートゾーンも
教えてあげた上で

「胸を触られるのは、お母さんはイヤだ」
ということ、

「だからといって、
あなたのことを嫌いということではない」
ということ、

ここも伝えてあげられると
ステキだなと思います。

さらに、胸を触る以外で

お母さんが負担がなく
お子さんも安心できる
別のスキンシップの方法を提案すると

もっともっとステキですね^^

性に関わるお悩みは
こちらもぜひ、参考にしてくださいね。



◆書籍発売中!◆
『もう、洗面室に鍵はかけない』
~セックスしてもしなくても、夫婦でいたい~

詳細はこちらです。


リンクをコピーしました

Mybestpro Members

松尾聡子
専門家

松尾聡子(カウンセラー)

Le Port(ル・ポール)

聞いて終わりではない、変化を起こすカウンセリング。知識だけではなく、実際に普段の生活ですぐに役立つ心のスキルを伝える講座。

松尾聡子プロは長崎文化放送が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

夫婦関係のカウンセリングのプロ

松尾聡子プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼