夫の顔色をうかがうことに疲れてしまうあなたへ
出来事や、誰かに対して
「申し訳ない」「自分が悪い」
と思ってしまう罪悪感。
それは、知らず知らずのうちに
自分を追いつめてしまいます。
そして、自分にそんな
罪悪感を感じさせる相手のことも
だんだんと憎むように
なってしまいます。
罪悪感の呪縛から自由になると
自分自身もラクになるし、
相手への気持ちも
やさしいものに変わっていくはずです。
今日はそんなお話です。
●たとえば「親の介護」の場面
年齢を重ねてくると、
夫婦の問題の中に「親の介護」という項目が
加わってくることが多いです。
以前に見た映画でも、
認知症の母親と暮らしている夫婦が出てきました。
夫の母親なのですが、
夫は仕事が忙しいので
妻がほとんどお世話をしています。
母親は、ちょっと目を離すと
徘徊したりするし、
さらに、妻に暴言を吐いたり、
暴力を振るったりしていました。
介護に疲れた妻が、意を決して
「施設に入れたい」と
夫に懇願するのですが
夫は、母を施設に入れることに
罪悪感があるらしく
「自分も手伝うから、もう少しがんばってくれ」
と言うばかりです。
(予想通り、手伝ってくれません)
妻は、引き続き
介護に孤軍奮闘する中で
だんだんと心を病んでいきます。
●その罪悪感は、誰のものですか?
これは、よく見られる
夫婦の形かもしれません。
でも、ここに
夫婦の不満や不仲の根本の原因があります。
それは「境界線が引けていない」
ということです。
もちろん、夫が
母親を施設に入れることに
罪悪感を持つことが悪い、
というわけではありません。
ただ、夫の罪悪感は
「夫のもの」なんですよね。
そして、自分の罪悪感は
本来、自分で解消するものです。
それを、誰かに代わりにやってもらうことは、
本当はできません。
たとえば、友だちや近所の人に
「施設に入れたくないから、お世話してやってよ」
なんて言えないですよね。
でも、妻だと、それを言えてしまう・・・。
それは、なぜだと思いますか?
●「運命共同体」の罠
他の人には言えないのに
妻には言えてしまう理由は、
夫婦は「運命共同体」だという
暗黙の了解があるからです。
自分の人生と
相手の人生が一緒になってしまって、
自分の感情や価値観を
相手も当然持つはずだし、
自分も相手の感情や価値観を
共有するのが当然、
だって、夫婦なんだから、
という感覚になってしまうんです。
つまり、個人と個人との間の
境界線がなくなってしまうんですね。
だから、ふつうなら
人に言えないこと、人にはできないことも、
夫婦だと言えてしまったり、
やってしまったりしちゃうんです。
●自分の気持ちの責任は、自分で取る
だけど、いくら夫婦でも
別の人格を持った、別の人間です。
自分とは別の
感情、考え方、価値観があって
当たり前です。
それを、お互いに尊重すること。
違ってもいい、
同じように感じなくてもいい、
そうすると、お互いに
思ったことを安心して言い合えるようになります。
自分の気持ちの責任は、
自分で取ること。
そして、同時に、
相手の気持ちの責任を請け負わないこと。
その上で、お互いに自分ができることを、
自分の意思で決めていく。
お互いに自立した夫婦の関係は
無理がないし、
心地よさが長続きします。
●「二人にとって」一番いい方法を探す
ちなみに、
相手の親の介護はしなくてもいい、
ということではありません。
「妻なんだから(夫なんだから)
やってくれて当たり前」ではなく
相手の気持ちや希望も聞いた上で、
二人にとって、
一番いい方法を探していこう、
ということです。
夫婦関係を心地よく変えていくヒントは、
こちらも参考にしてくださいね。
「夫に伝わる気がしない・・・」
という方は
まずは、お試しカウンセリングにいらしてください。