クライアントの希望どおりに、状況に合った話し方で（2/3）

心のこもった丁寧な仕事が、確かな信頼へとつながっていく

　「a&i」では、特に営業らしい営業はしていません。スタッフそれぞれが行った先で心を込めて丁寧に仕事をして、それが評価してもらえれば「また来てください」、「この前のアナウンスはよかった」と、リピートや口コミにつながるのだそうです。大事なのは“いい仕事をすること”という考えを持っていることだといいます。そのため大楠さんは、スタッフひとり一人の人間力、人としての総合的な魅力を高めていくことを重視しています。例えば、「あいうえお」がきれいに発音できることは当然のこととして、心、内面の部分を磨くことをとても大切に思っています。「同じ台詞を言うにしても、きちんと相手のことを考えて、思いが伝わるように言葉を発しているだろうか、ただ読めばいいと思っていないだろうか、そこの部分をいつも強く指導しています。結婚式の司会であれば、『おめでとうございます』という言い方ひとつとっても、どういう表現をするか、どういうトーンで、どれくらいの人に向けて、誰に対する『おめでとう』なのかを深く考え、アドバイスしています」と、大楠さんは話します。さらには、クライアントはどういうものにしたいと思っているのか、きちんと打ち合わせをして、コミュニケーションを図る。併せてビジュアルも整え相手に不快感を与えないよう、クライアントの立場に立って進行していくという姿勢が貫かれています。

＜次ページへ続く＞

【次ページ】ナレーションに力を注いで、新たに全国に向けて発信

次のページへ