消費者物価指数の見方~上昇要因と今後の見通し~
24年ぶりの為替介入とは?なぜ…効果は限定的??
日本政府は22日、急激な円安を止めるための為替介入に踏み切りました。
円買い、ドル売り介入は、長野オリンピック開催の年=1998年の6月以来約24年ぶり。
介入直後は円高が進んだものの、効果は一時的とみられています。
為替介入とは
円安が加速してきた背景のひとつに、日米の金利差があると言われます。
物価抑制のために金利を上げるアメリカに対し、日銀は
当面、金利は上げない。当面というのは”数ヶ月の話しではなく2、3年”
と発言したことにより、一時146円台/ドルに近づきました。
連休前、投資家も減るので一度この流れを止める意識があったようです。
日本銀行公表資料 「為替介入とは何ですか?」
通貨当局が、為替相場に影響を与えるために、外国為替市場での通貨間の売買を行うこと。正式名称は「外国為替平衡操作」といいます。為替介入の目的は、為替相場の急激な変動を抑え、その安定化を図ること
日本が保有するドルは1兆3,000億ドル(約180兆円)。今回は、ドルを売って円を買いました。
今回は、政府として円安を食い止める手段が為替介入しかなかったということになります。
為替介入の効果は?
介入直後は一時140円/ドルまで一気に円高が進みました。
しかし、今回の為替介入は海外の中央銀行が関わっていない、日本の単独介入であったことが明らかになる中で、効果は薄らいでしまいました。
一度為替介入に踏み切ったので、当面、断続的に行われます。
今回のことで政府は、1ドル=145円程度を防衛ラインとして想定している可能性が考えられ、今後この水準を超える際には、再び円買い介入が実施されるものと思われます。
ただ、ドル売り円買い介入をするための上限である外貨準備高は、外国為替市場の取引額の数日分に過ぎず、効果は限られそう。
米国の利上げ姿勢が変化するまでは、円安の流れが続きそうです。
スタグフレーション時に高まる!”金=ゴールド”の価値
金は、過去の経験則からスタグフレーション(高インフレ×景気後退が併存)時には上昇しやすいと言われています。
※毎日新聞サイトより
この50年で、米国経済が景気後退に陥った7回のうち6回で上昇しており、安全資産としての需要が高まっています。
金には”金利”がつかない…
私も2年ほど前から、ポートフォリオに少額ずつ金の積立を入れていますが、金には利息がつかない弱点があります。
そのため、現在の大幅な利上げ環境では軟調推移、ニューヨーク先物の価格は約3年ぶりの安値圏となっています。
…が、一方で円安により円建て金価格は高止まりしています。
日米の金利差が広がり続け、円安が進むと、円建て金価格には上昇要因となります。
景気減速懸念も大きくなれば、避難場所として金需要が増えるとの見込みもあり、分散投資の一環として有効ともいえそうです…