「採用が厳しい」と感じる企業が向き合うこと

小野由樹子

小野由樹子

全国で「採用が厳しい」状況が続いています。
『2019年卒マイナビ 企業新卒内定状況調査<地区別>』のデータでは、今年度の採用は、全国全ての地区で「厳しかった」と答えた企業が8割を超えるなど、どの企業でも採用に苦慮されていることが伺えます。

今年は特に、「楽になった」と感じている地域はなく、今年度だけではなく次年度もほとんどありません。

人口減少は止められない今、企業としては持続し、発展していくために必要不可欠な「人材」について、どう対応していく必要があるのでしょうか。

VUCA時代と言われて久しい現代ですが、V(不安定)U(不確実)C(複雑性)A(不明確)の中でも、「複雑性」というのがこの人材の課題や採用にも影響しているのでしょう。

企業の課題は実に複雑です。
原因が互いに絡み合い、「そもそも」が見えにくくなりがちです。

課題の一つとされる「多様性の活かし方」は一つのキーワードとなるでしょう。
年功序列、終身雇用が基本とされてきた日本の企業にとって、従来はそもそも多様性は重要視しなくてもなんとかなりました。

多様性と一言で言っても、
・外国人の登用
・障がい者の積極採用
・育児中の社員への対応
・世代間でのギャップ・・・etc

あげればキリがない状態です。

でも、それだけ「持続・発展するためのカギ」を持っている、ということでもあるのです。

そして本来、人間同士が「多様」ですから、上記のようなカテゴリーで分けると多く感じますが「個人」ごとの活かし合いとして考えると、方法はもっとシンプルになってきます。

むしろ今後は個人ごとに向き合っていかないと、
採用どころかせっかく自社で働いている人材すら流出していくのが今です。
流動性も、一過性ではなくどんどん高まっていきます。

そういった時に、個人の「わがまま」を聞くのではなく、「働いて結果を出してもらための要望」を丁寧に聴き、組織からの「期待」を伝える。
これだけでも、糸がこんがらがって「どうすればいいのかわからない」となっていた状態が、少しずつほどけてきますよ。


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