年内に実家を売ったら来年の固定資産税は誰が払う?1月1日をまたぐ空き家売却の注意点
親が亡くなり、実家を売却することになった。
ところが、家の中を探しても、
「権利証が見つからない」
ということがあります。
親がどこに保管していたのか分からない。
古い書類が大量に残っている。
そもそも権利証を見たことがない。
このような場合、
「権利証がなければ実家を売れないのでは?」
と心配する方もいるのではないでしょうか。
結論から言えば、権利証が見つからないからといって、不動産を売却できなくなるわけではありません。
ただし、現在の登記名義や、どの段階で書類が見つからなくなったのかによって、必要な手続きは変わります。
今回は、相続した実家の権利証がない場合に、どのような順番で進めればよいのかを整理します。
そもそも「権利証」とは?
一般に「権利証」と呼ばれているものは、不動産の登記手続きで使われる書類です。
以前は、
「登記済証」
という書類が交付されていました。
その後、登記制度が変更され、現在は、
「登記識別情報」
という12桁の符号を用いる仕組みになっています。
古い実家では、
親が取得したときの登記済証。
相続登記をした際の登記識別情報通知。
などが残っている場合があります。
いずれも、所有権移転登記などの際に重要になるものです。
ただし、権利証が見つからないことと、不動産の所有権がなくなることは別です。
まず確認したいのは「今、誰の名義になっているか」
例えば、
父が30年前に実家を購入。
その後、父が亡くなった。
現在は誰も住んでいない。
という場合です。
このとき、最初に確認したいのが、
実家の登記名義
です。
例えば、
①まだ亡くなった父名義のまま
②すでに長男へ相続登記されている
では、必要な対応が違います。
登記名義は、法務局で登記事項証明書を取得するなどして確認できます。
そのため、権利証を探すことだけに時間をかける前に、現在の登記状況を確認してみることをおすすめします。
父名義のままなら、相続登記から考える
例えば、
父が亡くなった。
実家は父名義のまま。
権利証も見つからない。
というケースです。
この場合、
「父の権利証がないから相続登記できない」
とは限りません。
相続による所有権移転登記では、通常、亡くなった方の権利証や登記識別情報は必要ありません。
戸籍などで相続関係を確認し、必要な書類をそろえて申請することになります。
ただし、登記上の住所と亡くなった方の住所のつながりを証明できない場合など、権利証が補助資料として必要になるケースもあります。
つまり、
権利証がない
=
相続登記ができない
というわけではありません。
まず司法書士などへ確認し、必要な手続きを整理することが大切です。
相続登記が終わっていれば、新しい登記識別情報が通知される場合がある
例えば、
父の死亡後、長男が実家を相続。
すでに相続登記も完了している。
という場合です。
通常、相続登記によって新しく所有者となった方には、登記識別情報が通知されます。
そのため、父が昔持っていた権利証ではなく、
相続登記をした際の書類
を探す必要があるかもしれません。
例えば、
司法書士から受け取った登記関係書類。
相続手続きをまとめたファイル。
登記識別情報通知。
などです。
「父の権利証がない」
と思っていても、売却時に確認すべき書類が別にある可能性があります。
権利証は再発行してもらえる?
ここは注意したいところです。
登記済証や登記識別情報は、紛失しても原則として再発行・再通知されません。
そのため、
「法務局へ行けば新しい権利証をもらえる」
というわけではありません。
ただし、再発行できないことと、登記手続きができないことは別です。
権利証などを提出できない場合には、別の本人確認の仕組みが用意されています。
権利証がなくても売却する方法はある
すでに自分名義になっている実家を売却する際、登記識別情報などが見つからない場合があります。
このような場合には、
「事前通知制度」
や、
司法書士等の資格者代理人による「本人確認情報」
といった方法が用意されています。
例えば、司法書士が所定の方法で売主本人の確認を行い、必要な本人確認情報を作成して登記申請を進める方法があります。
ただし、追加の確認や費用が必要になる場合もあります。
また、事前通知制度を利用する場合は、通知への対応が必要になるため、通常の売買決済との日程調整にも注意が必要です。
実際にどの方法を利用できるかは、司法書士と事前に確認することが大切です。
「権利証がないから、売却相談もできない」は誤解
ここは特に知っておいてほしいところです。
例えば、
相続した実家の権利証がない。
測量図も見つからない。
建築関係の書類もない。
という場合です。
それでも、不動産会社へ査定を依頼することはできます。
まず、
実家の所在地。
現在の登記名義。
土地・建物の状態。
相続の状況。
を確認します。
そのうえで、
現在いくらくらいで売れるのか。
売却するために何が必要なのか。
相続登記などの手続きが必要なのか。
を整理します。
すべての書類がそろってから相談する必要はありません。
古い実家では「土地と建物の名義が違う」こともある
例えば、
土地は祖父名義。
建物は父名義。
というケースです。
相続した方自身は、
「父の実家だから父のもの」
と思っていても、登記を確認すると、別の名義になっている場合があります。
このような物件では、権利証の有無だけでなく、相続関係そのものを整理する必要があります。
場合によっては、複数世代にわたる相続手続きが必要になることもあります。
だからこそ、
権利証がないこと
だけに注目せず、
現在の所有者が誰になっているのか
から確認することが重要です。
書類が見つからない実家、何から始めればいい?
例えば、
「親が亡くなってから一度も書類を確認していない」
「権利証がどこにあるか分からない」
「相続登記も終わっていない」
という場合です。
まず、不動産の登記名義を確認します。
そのうえで、
相続登記が必要なのか。
現在の不動産価値はいくらなのか。
売却する場合、どのような手続きが必要なのか。
を整理します。
宮城県内の実家について、まだ書類がそろっていない段階でもご相談いただけます。
空き家相談専用ページ
https://www.bluekey-sendai.com/akiya/
権利証の紛失と、盗難の可能性がある場合は分けて考える
単に、
「親がどこへ保管したか分からない」
という場合と、
「誰かに持ち出された可能性がある」
という場合は、対応を分けて考えた方がよいでしょう。
登記識別情報については、不正使用を防ぐため、失効を申し出る制度も用意されています。
紛失や盗難の可能性がある場合には、法務局や司法書士へ早めに相談してください。
なお、権利証だけで第三者が自由に不動産を売却できるというわけではありませんが、重要な情報であることに変わりはありません。
まとめ|権利証がなくても、実家の売却を諦める必要はない
相続した実家について、
権利証が見つからない。
相続登記がまだ終わっていない。
古い書類が大量にある。
という場合でも、不動産の査定や売却相談を始めることはできます。
まず確認したいのは、
現在の登記名義。
相続登記の状況。
必要な登記関係書類。
です。
そして、権利証や登記識別情報を紛失した場合でも、別の本人確認の仕組みが用意されています。
ただし、通常より手続きや費用が増える場合もあるため、売買契約の直前になって初めて確認するのではなく、早めに司法書士等へ相談しておくことが重要です。
相続した実家の売却では、
「必要な書類をすべて集めてから不動産会社へ相談する」
のではなく、
「何が必要なのかを確認するために相談する」
という進め方でも構いません。
書類が見つからないことを理由に、何年間も実家を空き家のままにしてしまう前に、一度現在の状況を整理してみてはいかがでしょうか。
実家の権利証がなくても、売却を決めていない段階でもご相談いただけます
「実家の権利証が見つからない」
「相続登記が済んでいるか分からない」
「古い土地や建物が複数ある」
「何から調べればいいか分からない」
という状態でも構いません。
株式会社Blue Keyでは、宮城県内の空き家・相続不動産について、売却・賃貸・管理・解体・活用を比較しながら、今後の方針を整理しています。
必要な登記手続きについては司法書士等への確認を行いながら、売却に向けた準備を進めることもできます。
売却を決めていない段階でもご相談いただけます。
空き家相談専用ページはこちら
https://www.bluekey-sendai.com/akiya/
※本コラムは、不動産の権利証・登記識別情報・相続登記について一般的な情報をまとめたものです。権利証が必要となる場面、代替手続き、本人確認の方法等は個別の登記状況によって異なります。具体的な手続きについては、法務局または司法書士等へご確認ください。


