相続した実家の権利証が見つからない!売却できる?登記書類がないときの進め方
11月に入り、
「できれば年内に実家を売りたい」
「年をまたぐと固定資産税はどうなる?」
という相談が出てくる時期になりました。
例えば、
2026年12月に売却した場合。
2027年1月に売却した場合。
来年の固定資産税を払う人は変わるのでしょうか。
結論から言うと、固定資産税では、
「1月1日時点で誰が所有者なのか」
が非常に重要です。
ただし、不動産売買では固定資産税相当額を売主と買主で精算することも多いため、
「納税義務者は誰か」
と、
「実際に誰がどの期間分を負担するか」
は分けて考える必要があります。
今回は、年末に相続した実家や空き家の売却を考えている方に向けて、固定資産税の考え方を整理します。
固定資産税は「1月1日の所有者」に課税される
固定資産税は、毎年1月1日を基準として課税されます。
例えば、
2026年1月1日時点で父から相続した実家を所有していた。
その実家を2026年8月に売却した。
という場合でも、
2026年度の固定資産税については、原則として1月1日時点の所有者に課税されます。
「8月に売ったから、9月以降の固定資産税は市役所から買主へ請求される」
という仕組みではありません。
では、年の途中で売ったら売主が1年分全部負担する?
税金そのものは1月1日時点の所有者へ課税されます。
ただし実際の不動産売買では、
固定資産税・都市計画税相当額について、
売主と買主の間で引渡日などを基準に精算する
という取り決めをすることがあります。
例えば、年間の固定資産税等が12万円だったとします。
年の途中で引渡しをする場合、
売主が所有していた期間。
買主が所有する期間。
に応じて負担を調整する、という考え方です。
ただし、この精算は、
市役所が税金を買主へ分割して課税する
という意味ではありません。
あくまで売買契約上、売主と買主の間で固定資産税等に相当する金額を精算するものです。
2026年12月に売却したら、2027年分はどうなる?
例えば、
2026年12月20日に引渡し・所有権移転。
2027年1月1日時点では買主が所有者。
という状態であれば、
基本的には2027年度の固定資産税は新しい所有者側に課税されることになります。
そのため、
「来年の固定資産税まで自分に請求されるのでは?」
と心配している方にとって、
年内に所有権移転まで完了するか
は一つのポイントになります。
12月に売買契約だけ結んでも、引渡しが1月なら?
ここは注意したいところです。
例えば、
2026年12月10日
売買契約
2027年1月20日
残代金決済・所有権移転
という取引です。
この場合、
「12月に契約したから2026年中に売った」
と考えてしまうかもしれません。
しかし、
売買契約を締結した日
と、
実際に所有権を移転して引き渡す日
は同じとは限りません。
1月1日時点でまだ売主側が所有者となっている場合には、翌年度の固定資産税の納税義務者が売主になる可能性があります。
そのため年末の取引では、
契約日だけでなく、
決済日・引渡日・所有権移転の時期
まで確認することが重要です。
「1月2日に売ったら1年分払うの?」と思うかもしれない
例えば、
2027年1月2日に実家を売却した。
すると1月1日時点では売主が所有者です。
この場合、
2027年度の固定資産税については、原則として売主が納税義務者になります。
「1日しか所有していないのに?」
と思うかもしれません。
しかし、固定資産税は毎日所有者を確認して課税する制度ではなく、
1月1日という基準日
を設けています。
ただし先ほどのとおり、実際の売買契約では固定資産税等相当額を売主と買主で精算することがあります。
そのため、
納税通知書が誰に届くのか
だけで、
最終的な負担額まで判断しないことが重要です。
相続した実家の場合は「名義」も確認する
例えば、
父が亡くなった。
実家はまだ父名義。
長男が相続する予定。
という状態です。
このような相続不動産では、
固定資産税だけではなく、
現在の登記名義。
相続人。
相続登記。
売主が誰になるのか。
も整理する必要があります。
「年内に売りたい」
と思っても、
相続関係が整理されていなければ、そのまますぐ売却できるとは限りません。
年末が近づいてから慌てるより、
早めに現在の登記状況を確認することをおすすめします。
11月に「年内売却」を考え始めても間に合う?
これは物件によります。
例えば、
相続登記済み。
境界も問題なし。
家財も整理済み。
買取業者への売却。
というケースなら、比較的短期間で進められる可能性があります。
一方、
相続登記がまだ。
兄弟で話し合っていない。
測量が必要。
一般の買主を探したい。
という場合には、年内に売却を完了することが難しい場合もあります。
そのため、
「固定資産税のために何としても12月31日までに売る」
と焦る必要はありません。
固定資産税だけを理由に安く売る必要はない
例えば、
来年の固定資産税が年間10万円。
一方、
急いで買取業者へ売ると1,000万円。
時間をかけて一般売却すれば1,200万円の可能性がある。
というケースです。
この場合、
固定資産税10万円を避けるために、
200万円価格を下げて急いで売却する
ことが合理的とは限りません。
もちろん、
管理費。
草刈り。
火災保険。
建物劣化。
などもあるため、単純な比較はできません。
重要なのは、
固定資産税だけ
ではなく、
売却価格・維持費・売却期間・手間
をまとめて考えることです。
「来年も固定資産税を払いたくない」という方へ
年末が近づくと、
「来年の税金が来る前に処分したい」
という気持ちになるかもしれません。
しかし、
まず確認したいのは、
現在いくらで売れるのか。
年内の売却が現実的なのか。
急いで売る場合と時間をかける場合で価格差があるのか。
です。
株式会社Blue Keyでは、宮城県内の空き家・相続不動産について、
売却。
賃貸。
管理。
解体。
活用。
を比較しながら今後の方針を整理しています。
「年内に売った方がいいのか、年明けでもいいのか」
という段階でもご相談いただけます。
空き家相談専用ページ
https://www.bluekey-sendai.com/akiya/
年末に建物を解体する場合も注意する
もう一つ、年末に注意したいのが、
空き家の解体
です。
住宅が建っている土地については、一定の要件を満たすことで固定資産税の住宅用地に関する特例が適用されている場合があります。
しかし、
1月1日時点で住宅がなくなっている
と、翌年度はその特例が原則として適用されなくなる場合があります。
つまり、
「どうせ売るから年内に建物だけ壊しておこう」
と先に解体すると、
売却できなかった場合に翌年度の土地の固定資産税等へ影響する可能性があります。
建物が古いからといって、
売却方法を決める前に解体する
のは慎重に判断した方がよいでしょう。
「年内」と「年明け」、どちらが得かは物件によって違う
例えば、
年内なら1,000万円で買取。
年明けまで販売すれば1,150万円で売れる可能性。
年間維持費は20万円。
という場合。
反対に、
建物劣化が進んでいる。
遠方で管理が大変。
年内に条件の良い買主が見つかった。
という場合。
どちらも同じ答えにはなりません。
不動産売却では、
カレンダーだけを見て判断する
のではなく、
その物件の状況と所有者の事情を合わせて考えることが重要です。
まとめ|年末の空き家売却は「12月31日までに契約」だけを考えない
固定資産税は、
毎年1月1日時点の所有者
が重要になります。
そのため年末の売却では、
売買契約をいつ結ぶか
だけではなく、
引渡し。
所有権移転。
がいつになるのかを確認することが大切です。
また、年度途中で売却した場合でも、固定資産税等相当額を売主・買主で精算することがあります。
そして、
来年の固定資産税を避けたい
という理由だけで、不動産を急いで安く売る必要があるとは限りません。
売却価格。
維持費。
税金。
管理負担。
売却期間。
を比較して判断します。
11月は、
「年内に売るか」
ではなく、
「この実家をいつ、どの方法で手放すのがよいか」
を整理するには良い時期です。
「年内に売った方がいい?」という段階でもご相談いただけます
「来年の固定資産税が気になる」
「年内売却と年明け売却を比較したい」
「相続登記がまだ終わっていない」
「解体してから売るべきか迷っている」
という状態でも構いません。
株式会社Blue Keyでは、宮城県内の空き家・相続不動産について、売却・賃貸・管理・解体・活用を比較しながら今後の方針を整理しています。
売却を決めていない段階でもご相談いただけます。
空き家相談専用ページはこちら
https://www.bluekey-sendai.com/akiya/
※本コラムは、固定資産税と不動産売却について一般的な内容をまとめたものです。固定資産税の具体的な課税・住宅用地の特例等については物件所在地の自治体へ、税務上の判断については税理士等へご確認ください。また、売買時の固定資産税等相当額の精算方法は契約内容によって異なります。


