生理不順に対するホルモン剤投与治療とは?東洋医学での代替治療とは?
東洋医学から生まれた漢方薬は、自然由来の生薬で身体全体のバランスを整えます。生理不順が起こる背景は人によって異なるため、その人の症状のほか年齢やライフスタイル、体質から処方されます。多くの漢方薬は健康保険が適用されます。
東洋医学が考える生理不順の原因
生理不順などのトラブルは、症状ごとに単純に決めることは難しくなっています。婦人科を受診し治療を受ける場合も、目に見える症状だけではなく年齢や暮らし方、体質など多角的に患者をみて判断します。
治療の段階で、ホルモン療法や西洋薬と並んで積極的に使われているのが「漢方薬」です。病気は身体の歪みから引き起こされたものとし、自然由来の生薬の力でバランスを整えるというのが漢方薬の考え方です。
多くの漢方薬で健康保険が適用され、生理不順にも効果があるとされています。東洋医学の観点からすると、生理のトラブルは体内の血液循環が上手くいかないために不快な症状が出ているのが原因です。
ほかの治療と併用されることもありますが、漢方薬と組み合わせることでより良い効果を期待することができます。
生理不順で処方される漢方薬
主に体質に合わせて次の3種類から出されます。いずれも理不順や月経前症候群、月経困難症の改善が期待できます。
●桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
血の巡りを改善しめまいやのぼせの症状をやわらげます。筋肉質でがっちりしたタイプの人に効果が出やすく処方されます。
●加味逍遥散(かみしょうようさん)
精神的な症状が現れやすく、のぼせやほてりの改善に処方されます。やせ形で便秘症、神経質なタイプに使われます。
●当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
生理の不調だけではなく、女性が悩みがちな不快な症状にしばしば使われます。
漢方薬は全く副作用が出ないわけではない
自然由来の漢方薬は副作用がないと信じている人がいることでしょう。しかし、全くないということではありません。
ただ、その副作用の出方は西洋薬のように整然とした規則性はないのです。あるとしても胃腸の不調やむくみなどです。
自分勝手な判断で服用したり、別の薬と併用したりすることは止めましょう。体質に合わない場合は強い症状となることもあるので、医師の指示を仰ぐようにしましょう。