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『65歳超雇用推進助成金』の要件と助成額が一部変更に!

2018年4月24日

テーマ:助成金

コラムカテゴリ:ビジネス

昨今では“アクティブシニア”という言葉も使われるほど、活動的に日常生活を過ごす高齢者が増えてきています。

労働人口が減少していくなかで、高齢者が長く活躍し続けられる雇用・就業環境を整えていくことが、必要となってくるでしょう。

今回は、平成30年度から要件と助成額の一部が変更となった“高齢者の雇用促進をサポートする助成金”について、ご紹介します。
『65歳超雇用推進助成金(65歳超継続雇用促進コース)』

【支給対象】
65歳以上への定年引上げなど、以下のいずれかの取り組みを実施した事業主に対して助成されます。

A. 65歳以上への定年引上げ
B. 定年の定めの廃止
C. 希望者全員を対象とする66歳以上の継続雇用制度の導入

【支給要件】
助成金支給申請時に、以下の6つの要件をすべて満たしていることが必要です。

(1) 雇用保険適用事業所の事業主であること
(2) 常時雇用する従業員が10名以上の事業所においては、就業規則を労働基準監督署へ届け出ていること
(3) 支給申請の前日において、1年以上雇用している60歳以上の雇用保険被保険者が1名以上いること
(4) 定年引上げ等の制度の実施日から起算して1年前の日から支給申請日の前日までの間に、就業規則等に定年を60歳以上かつ希望者全員を対象にした65歳までの継続雇用制度がある、または65歳以上の定年が定められていること
(5) 専門家等(社労士など)に就業規則改正を委託して経費を支出する、または定年引上げ等の制度についてコンサルタントに相談し、経費を支出したこと
(6)高年齢者雇用推進員の選任及び「高年齢者雇用管理に関する措置(※1)」を1つ以上実施している企業であること ←追加点

※1 次の7つの取り組みを指します。①職業能力の開発及び向上のための教育訓練の実施等、②作業施設・方法の改善、③健康管理・安全衛生の配慮、④職域の拡大、⑤知識・経験等を活用できる配置・処遇の改善、⑥賃金体系の見直し、⑦勤務時間制度の弾力化

【支給額】
平成30年4月1日より、下記のように支給額が変更されました。
青字の箇所が昨年度と支給額が異なっているため、ご注意ください。

(A.65歳以上への定年引上げ)(B.定年の定めの廃止)

(A.65歳以上への定年引上げ)(B.定年の定めの廃止)


(C.希望者全員を対象とする66歳以上の継続雇用制度の導入)

(C.希望者全員を対象とする66歳以上の継続雇用制度の導入)



※定年引上げと継続雇用制度の導入をあわせて実施した場合は、いずれか高い額のみ支給されます。
※60歳以上被保険者数は、1年以上雇用されている60歳以上の雇用保険被保険者数を指します。


今回の変更により、60歳以上の被保険者が10名以上在籍する会社は、高額な助成金の受給が見込まれます。
助成金の額は毎年見直されるので、この機会に活用を検討されてはいかがでしょうか。



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(C.希望者全員を対象とする66歳以上の継続雇用制度の導入)

※定年引上げと継続雇用制度の導入をあわせて実施した場合は、いずれか高い額のみ支給されます。
※60歳以上被保険者数は、1年以上雇用されている60歳以上の雇用保険被保険者数を指します。


今回の変更により、60歳以上の被保険者が10名以上在籍する会社は、高額な助成金の受給が見込まれます。
助成金の額は毎年見直されるので、この機会に活用を検討されてはいかがでしょうか。



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この記事を書いたプロ

松村篤

労働生産性向上のプロ

松村篤(みやこ社会保険労務士事務所)

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