競売になっても住み続けることができるのか?
「住み続ける為の任意売却」は全ての方が成功できるというものではありません。
なぜなら、通常の任意売却に比べ、乗り越えなければならない壁が高くなるからです。
その乗り越えなければならない壁とはどんなものか・・・
1.債権者が認める価格で投資家が購入できるか
2.投資するだけの担保価値があるか
3.賃貸人にとって無理のない家賃となるか
というのが主な壁です。
任意売却の投資は、通常の投資と違い、住宅ローンの破綻をしてしまった方への投資となります。
投資家としても慎重に検討をしなければなりません。
もし、また滞納が生じてしまえば、賃貸人の方は出て行くことになります。
そうなると投資家としても、採算の合うかたちで売却するか新たに賃貸人を見つけなければなりません。
そういったリスクに備え、担保価値に対する見方は非常にシビアにならざるを得ないのです。
しかし、その担保価値をシビアに評価しすぎると、今度は債権者がその金額では任意売却に応じてくれなくなります。
投資家の評価額、債権者の求める価格、これが分岐する金額を見出すことが、通常の任意売却に比べ難しい壁の高さとなるのです。
次に問題になるのが3です。
債権者、投資家の分岐価格を見いだせたとしても、今度はその価格で計算される家賃が、果たして債務者の方にとって生活再建可能な家賃となっているのかということです。
住み続けることを希望される方の中に、自宅にこだわるが故に、住宅ローンとあまり変わらない家賃になっても、「大丈夫です・・・」と言われる場合があります。
しかし、これが本当に正しい選択なのか・・・。
住み続けることが希望でも、本来の目的は生活再建です。
家賃が高くなることで、また厳しい経済状況となれば、本末転倒です。
私達としても、ご相談者には本来の目的は何なのかを十分理解してもらったうえで、住み続けることの決断してもらうようにしています。
しかし、こういった考え方もあります。
「支払えなくなったら、出ていけばいい」という楽観的な考え方です。
賃貸における家賃の支払いは、住宅ローンのような返済に追われるものではではなく、家を出ていけば、それで終わりという身軽さがメリットにあります。
とりあえず、やれるところまでやってみようというチャレンジが可能になるということです。
住み続ける為の任意売却は、通常の任意売却に比べ乗り越えなければならない壁が高い傾向にあること、そして最終的にはご自身の判断で住み続けることを決断しなければならないということをご理解できましたでしょうか。
以上、住み続ける為の任意売却 『乗り越えなければならない壁の高さと決断』のお話しでした。
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