エコキュートとは? 省エネ給湯器の仕組みと導入メリット
蓄電池を使った売電の仕組み
ライフラインサービスの山崎貴修です。
住宅用太陽光発電と蓄電池の組み合わせた「売電」は、次のようになります。
住宅用太陽光発電システムのみの売電は、たとえば、発電量を「30」、家庭で使った分を「10」とすれば、30-10=20、残りの「20」が売電になります。
ここに蓄電池を組み合わせれば、発電量「30」、家庭で使った分「10」は同じでも、蓄電池に貯めた電気「10」があれば、(30-10)+10=30で、発電した「30」全部を売電することができるというわけです。売電量がアップするわけですね。
こうして売電に回せる発電量が増えることを売電量の「押し上げ」と言うこともあります。
「ダブル発電」にご注意を
ただ、電力の固定価格買取制度には「ダブル発電」という言葉があります。ダブル発電とは、住宅用太陽光発電システムと別に自家発電設備を備えていることを言います。蓄電池はこの自家発電設備に該当します。
そして、太陽光発電のみとダブル発電では売電単価が違います。太陽光発電のみの売電単価は、出力制御対応機器の設置義務がある場合、35円。設置義務なしの場合、33円。それに対し、ダブル発電の場合は、出力制御対応機器の設置義務ありで、29円。出力制御対応機器の設置義務なしで27円になっています。いずれも6円安くなるわけですね。
これは、太陽光発電だけ備えた家庭が売電量を上げるためには節電に努めるほかないのに対し、蓄電池も備えた家庭では節電に努めなくても売電量を増やすことができて「省エネにつながらない」ということからとられた措置です。
固定価格買取制度の趣旨はエコ・省エネですから、趣旨に合わないというわけです。
それでもある組み合わせ効果
ダブル発電の場合、売電価格が太陽光発電のみくらべ6円安くなっていますが、はじめにご説明したように売電量そのものは増えますから、当然、売電収入も増えます。
また、料金の安い深夜帯に蓄電池に電気をため、料金の高い昼間、蓄電池に貯めた電気を使うわけですから経済的効果は大きいと言えます。
それに現在では、売電価格を下げてしまう「ダブル発電」を自動で防ぐ機能が付いた蓄電池もあります。このタイプを選択すれば、太陽光発電の余剰電力を一番高い価格で売ることができます。住宅用太陽光発電と蓄電池の組み合わせ、ぜひ当社にご相談ください。