尺貫法の面積表記【旧】に注意!
こんにちは、土地家屋調査士の関太郎です。
昨日、土地家屋調査士の試験が実施されました。受験生の皆さんにとって、
これまでの努力の成果を試す重要な日となったことでしょう。
今日はその試験について、もう30年弱ほど昔の事になりますが振り返りをしてみます。
1. 当時の試験の雰囲気
当時は真夏に実施されました。試験会場は日吉駅にある慶應義塾大学で、
当時は冷房機器がなく、汗だくになりながら図面を書きました。
私は模擬試験も一度も受けずに一発勝負だったので、周囲の受験生の電卓や
三角定規などの持ち物が珍しく興味深く観察した事を覚えています。
2. 問題の傾向
昨年、最近の試験問題がどのようなものかと思い、試験問題を見てみたところ、
作図問題での状況設定の説明がやたらと長く、問題を読むだけで辟易しました。
昔よりも実務的な内容が取り入れられているように感じます。
3. 試験倍率について
私が受験した頃は倍率が約4%でしたが、最近は9.6%まで上昇しているようです
それでも倍率は他の資格と比較すると低いため、
難関資格と言われることもあります。
しかし、試験の難しさは単に倍率だけでなく、受験者層の違いも重要です。
例えば、隣接資格である司法書士の受験者層と土地家屋調査士の受験者層では、
質やバックボーンが明らかに異なります。
もしかしたら土地家屋調査士の試験は狙い目かもしれません。
4. 特色
土地家屋調査士が難しいと言われる原因の一つは、試験の特色にあります。
筆記と作図が分かれており、筆記をクリアしても作図で間違えると合格できません。
作図においては、些細なミスが全体の結果に大きな影響を及ぼします。
そのため、限られた時間の中で集中力を持って対応することが求められます。
5. 合格したら
土地家屋調査士は、合格しても実務経験がなければ独立開業が難しいです。
これはどんな資格試験でも言えることかもしれませんが、
特に土地家屋調査士はその傾向が強いです。
実際に測量の難しさや奥深さは、試験程度では全く身につきませんし、
境界立会における各地権者との交渉や、不動産会社との打ち合わせに必要な
様々な建築・不動産関連法規を踏まえた上での適切な判断などは、
実務の中で磨いていく必要があります。
未経験の方が土地家屋調査士の試験を受験して独立開業ができるようになるまでは、
早くて3年、通常は5年程度の実務経験が必要ではないかと思っています。
もし土地家屋調査士の試験に合格し、実務経験を積みたいと考えている方がいらっしゃれば、
私たちの事務所では歓迎いたしますので、ぜひご応募ください。
受験生の皆様、試験お疲れ様でした。