尺貫法の面積表記【旧】に注意!
こんにちは土地家屋調査士の関太郎です。
私たち土地家屋調査士は、日々の業務において、オンラインで土地や建物の登記情報を効率的に取得することが求められています。この度、9月24日に発表された二つの重要な改善が私たちの作業を大幅に効率化することが期待されています。具体的には、地積測量図と建物図面を同時に複数請求できるようになったこと、そしてダウンロード件数の上限が10件から50件に増えた点です。
法務省のサイトでの案内はこちらです
1. 地積測量図、建物図面の同時複数請求が可能に
一つの土地について、複数の地積測量図が存在することは珍しくありません。しかし、これまでのシステムでは、各地積測量図を一件ずつ請求しなければならず、その手間は非常に非効率でした。特に、一つの土地で20件以上の地積測量図がある場合、請求作業だけで数十分を要していました。今回の改善により、これらをまとめて請求できるようになったことで、作業時間が大幅に短縮されます。
2. ダウンロード件数の上限が増加
次に、ダウンロード件数の上限が10件から50件に引き上げられた点についてです。土地の調査を行う場合、公図、地積測量図、全部事項証明といった書類が必要になりますが、これまで10件以上の書類をダウンロードする際には、何度も分けてダウンロードする必要があり、手間と時間がかかっていました。この上限の引き上げにより、一度で大量の資料をダウンロードできるようになります。
生産性向上の実感
実際に使用してみたところ、これらの改善により、一つの測量の案件の調査にかかる時間が10分から20分程度短縮されました。そして単なる時間の短縮だけでなく、作業中のストレス軽減が何よりも嬉しく感じました。この改善は、現行のシステムが著しく非効率だったため、ようやく一般的なサービスレベルに追いついたというのが正直な感想です。
今後の要望:旧公図の提供・図面の土日祝日対応
今後の希望として、二つの要望があります。
一つ目は、旧公図の登記情報提供サービスの導入です。現状では、郵送申請や法務局での閲覧請求に限られているため、必要な際に手間がかかります。特に、筆界の調査において旧公図の確認は重要です。これがオンラインで取得できるようになれば、非常に助かります。この要望は需要が限られているため実現が難しいかもしれませんが、職員の方々の負担を軽減する観点からも、ぜひ検討していただきたいと思います。
二つ目は、図面(公図、地積測量図、建物図面)の土日祝日のサービス対応です。現状では平日のみの対応に限られているため、金曜日の夜に調査できるものを急いで調査する必要があります。しかし、売買の話などは土日に進展するケースが多いため、その際にこれらの資料が閲覧できないことは非常に不便です。この点についての改善を、強く希望いたします。
今回の改善によって、私たちの業務効率は大きく向上しました。このようなサービスは、利用するほどに新たな改善点に気付くこともありますし、状況の変化に応じて改善が必要になることもあると思います。改善をしてくださったことに感謝しつつ、今後もさらなる改善が続くことを期待いたします。