不安は誰のもの?繊細な子(HSC)の自立を阻む「親子の境界線」と、お母様が楽になる「マインドハック」
ピアノを習っているお子さんについて、
「いつも同じ曲ばかり弾いている」
「他の曲にあまり興味を示さない」
そんな様子を見て、不安になるお母さんは少なくありません。
「このままで上達するのだろうか」
「レパートリーが増えなくて大丈夫?」
そんな思いがよぎるのは、ごく自然なことです。
しかし実は、
“決まった曲しか弾かない”という状態そのものが、問題とは限らないケースが非常に多いのです。
今回は、音楽教育と子どもの発達の視点から、
このテーマを整理してみたいと思います。
1.「同じ曲ばかり」は停滞ではなく、音楽を“深めている時間”
大人の感覚では、
「新しい曲に進むこと」「曲数が増えること」が成長に見えやすいものです。
しかし、子どもの成長は必ずしも
“横に広がること”だけで測れるものではありません。
同じ曲を繰り返し弾くという行為は、
・音の響きを感じ取る
・指の動きや感覚を確かめる
・「自分はこの音楽が好きだ」という感情を育てる
こうした内側の定着と熟成の時間であることが多いのです。
これは停滞ではなく、
むしろ「音楽を自分の中に根づかせている過程」と言えるでしょう。
成長には、
広がる時期と、深まる時期があります。
今は「深める時期」なのかもしれません。
2.同じ絵ばかり描く子と、同じ曲ばかり弾く子はよく似ている
音楽以外の例で考えると、わかりやすいかもしれません。
「うちの子、いつも同じような絵ばかり描くんです」
「上手くもならないし、広がらない気がして…」
こうした相談は、絵を描く子どもについてもよくあります。
しかし、同じ絵を描き続ける子どもは、
・自分なりの世界観を育てている
・安心できる表現の場を確かめている
・頭の中でイメージを深めている
そんな時間を過ごしていることが少なくありません。
ピアノで「同じ曲ばかり弾く子」も、これと非常によく似ています。
表現の入り口が
「広く浅いタイプ」ではなく
「狭く深いタイプ」の子は、
まずひとつの世界を十分に味わってから、
ある日ふっと外に広がっていくことが多いのです。
今は「閉じている」のではなく、
「中で育っている」状態と捉えてみてください。
3.変えようとしなくていい。信じて待てる環境が、いちばんの教
「このままずっと同じ曲だけだったらどうしよう」
そんな未来への不安が出てくるのは自然なことです。
けれど、子どもが自然に広がっていくために最も必要なのは、
無理に新しいことをさせることではありません。
「今の自分のままで、ここにいていい」
そう感じられる安心の土台です。
安心が足りないと、子どもは
挑戦よりも“守る”を選びます。
決まった曲ばかり弾くのは、
自分の安心ゾーンを確保している状態とも言えるのです。
また、子どもが音楽をやめる理由は、
「飽きたから」よりも
「否定された」「比べられた」「無理に変えさせられた」と感じたときの方が圧倒的に多いのが現実です。
だからこそ、
変えようと急がなくていい
広げようと焦らなくていい
伸ばそうと押さなくていい
その子のタイミングを信じて待てる環境こそが、いちばんの教育なのです。
決まった曲しか弾かない今は、
音楽と自分との関係を静かに育てている時間。
それは決して、遠回りではありません。
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