高学年で入会する初心者向けテキストの扱い方

三上緑

三上緑

テーマ:個性に合わせた指導で弾ける子に育てる

随分前の事。
大手音楽教室のシステムでピアノの腕を磨いてきたお子さんが、上のクラスへ変わるタイミングなので 個人教室のレッスンに変えたいという生徒さんをお引き受けしたことがあります。


3年生でピアノが大好きと言うお子さんでした。 しかし、教室で使用してきたキストをそのまま使う事はできません。 システム教師では無いので、次の本を入手できないからです。 そして当然ですが、大手音楽教室のレッスンを方法を全く変えずに継続することはできません。

これは、お引越しなどで教室を移って来られる生徒さんにも同じことが言えると思います。
今では、この様な生徒さんとも楽しく進めていますが、当時どのように進めると良いのか‥悩みました。





以前のレッスンについて知ることから始める




どんな体験をしてきたのかここを知る事がまず重要です。

テキストを見て、何を弾いてきたのか。どのようなテキストを学んできたのか。
これだけでは、本当のところが掴めないからです。



お母様が熱心に見てくださっていたのか。
発表の場が大好きなのか。
みんなと一緒だと頑張れるのか。
一人で頑張る時間が必要なのか。

などなど、日常の様子を知りたいですね。そのためにも、お母様にはどの様なことでもお話ししていただきたいのですが、初対面ではなかなか難しいのは自然なことです。



体験レッスンには事前のお電話連絡をしましょう



今体験レッスンのお申し込みのほとんどがメールではないでしょうか?
文字だけでは、生徒さん親子もお迎えする先生も緊張するものです。
体験レッスンの当日、

「これをやっていたのです。」
「あの本も持って来ればよかった!」

と状況説明からスタートでは、生徒さんは退屈な時間と感じますし、レッスンの雰囲気を知っていただく前に、あっという間に30分が過ぎてしまいます。


講座生の皆さんには、体験レッスンのお申し込み連絡が入ったら、事前の電話連絡をお勧めしています。「どなたにでも」です。
直接お会いする前に、日頃の様子などを伺い、体験レッスン当日はすでに話しやすい関係になっておきます。これでほぼ100%ご入会になったと嬉しいお声をいただいています。


レッスンを進める時の注意




通常のレッスンが始まり、先にどんどん進めて行くと途中で順調に進まなくなる方がいます。そんな時、悩みますね。どこか抜け落ちているのか。または、以前の先生の仕方と違うからうまくできないのか。基本的に教本などテキストを手前に戻すという事は良くないと考えます。

生徒さんのそれまでの時間を否定することになりますし、プライドが傷つくはずです。

どの様なことが原因で、滞っているのか。ここを見極めることに全神経を集中させます。

私がお会いした大手音楽教室から移ってきた生徒は、素晴らしいリズム感と、比較的難易度の高い曲を耳で覚えて弾くタイプでした。ですから、楽譜を見て弾こう、CDはありません、となった時、まずどのように弾き始めたら良いのか、困ってしまうわけです。だからと言って、難易度を下げた曲で学んでほしいとしたら、頭では理解してくれても、楽しくないので、結果的に興味が離れてしまいます。



それまでの進め方を尊重し、楽曲の難易度も維持します。そこに必要な学びを単発で挟み込んでいきます。なぜそれが必要なのか、伝えながら進めれば、生徒ちゃんもお母様も納得!個人レッスンならではの手厚いサポートに感激してくださるはずです。


テキストの使う順番や、難易度にこだわらず、必要なことを必要な時に練習してもらうこと。これが非常に重要だと考えます。



【生徒の求めているニーズに応える指導法で選ばれる教室に】
を2時間の特別セミナーでお伝えしています。




日程は


7月26日(火)21:00~23:00  

8月31日(水)21:00~23:00

9月29日(木)21:00~23:00
 


ZOOMを使用します。

詳しくはこちらをご確認ください

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三上緑
専門家

三上緑(音楽教育家)

一般社団法人カラフルエデュ協会

繊細な子どもたちのやる気、才能を引き出す独自のコーチング「音いろはメソッド」「未来プランニング」を伝えている。勉強会や個別相談なども実施し、子どもの導き方支援・理想実現サポートを行う。

三上緑プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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