レッスンに目的を持ってやって来る子に育てるには
高学年の初心者のレッスンは幼児の入門のレッスンと同じ方法ではダメ
高学年の初心者のレッスンは幼児の入門のレッスンと同じ方法では生徒さんの期待に応える事ができません。
教本は何を選んだら良いのか。楽譜を読むことも初心者なのだから、ドレミからスタートするべきなのか。
テクニックをつけてほしいけれど、幼児のように見よう見まねで慣れる事でできる様になるというわけにもいかない。
ゆえに、音の少ない見やすい楽譜でレッスンを始める事になるかも知れません。
しかし、小学4.5年生が普段接している音楽は複雑なもので、好き嫌いも当然あるお年頃。
なぜ、ピアノを弾きたいと思ったのかを聞いてみると。
・YouTubeで弾く人の様にかっこよく弾きたい。
・ゲームやアニメのお気に入りの曲を弾けたら楽しいだろうと思った。
・友達の演奏を聞いて自分も弾きたくなった。
など、目的がはっきりとあるケースがほとんどではないでしょうか?
ではその内容をすぐ扱えるのか?
ここのギャップにお悩みなのではないでしょうか。
基礎学習を考える
楽器の演奏は時間をかけ、じっくりと力をつけていくもの。努力なくして上達はあり得ない。
先生からいただいた指導は、きちんと修正して次のレッスンに臨む。
そのような指導を受け、真面目に努力してきた方々が先生となっているのです。そのような方法以外の指導は、経験したことが無いでしょう。
基礎に時間をかけなければ、どうなってしまうのか。不安になりますね。
私も、もちろんそのように考えていた講師でした。しかし30年前にレッスンをお引き受けした生徒が、身をもって私に教えてくれたのです。
嫌なことはしない子
年長でピアノ指導を始めることになったS君は、お家で練習して来ることは全くという程ない子でした。
いつも、工作の作品を見せてくれたり、夏は蝉を片手にレッスンに登場したり、子どもらしい子ども。「これは弾いてほしい」という私からの提案はことごとく聞いてもらえず、毎回何をしていたのか‥よく思い出せません。
そんな状態が3年近く続きました。
ある時、モーツァルト「トルコ行進曲」を弾きたいと言い出しました。私はなんでも弾きたいというのなら、ぜひ応援したいと思いましたから、楽譜を貸して、初めを弾いて聞かせました。
すると、次週丸暗記してわずかですが弾くではありませんか!半年ほどかけ、彼はCDを聴ながら、弾き方の解説をレッスンで理解しながら、丸暗記、そして高い完成度で舞台で弾き切りました。
S君のピアノの調律師が驚愕し、”先生に会ってみたい”と言っていたそうです。
その子の学びのスタイルに講師が合わせる必要性
その後も、感性にあった曲を見つけ出しては没頭し、数々の名曲を弾きました。CDと楽譜は必ずセットで買い、満足するまで聴き、弾く曲を決めていました。
高校3年の時ベートーヴェン「月光のソナタ 3楽章」を弾いていました。その時、驚くことに彼は楽譜を読んでいたのです。
「読めるの??」と聞くと「こんなに長い曲、読めなきゃ無理だよ」と笑いました。
・好きという気持ちを大切に育てること。
・興味を持った事を、全力で応援する。
・本気になった時子どもは計り知れない力を発揮する。
だから信じて良いと、S君は私に教えてくれました。
本当に知りたい事から始める指導
「何が弾きたいと思ったの?」
その曲を弾くための技術の学びなら、本気で取り組みます。ですから、その曲を弾きましょう。と提案します。
その時、一番驚かれるのはお母様なのです。
「大丈夫。きちんと伸びていきます。」と私は自信を持って伝えています。
最近では、「それ本当ですか?」と言って、そのお友達、その先のお友達と、今月は3人もお問合せがありました。必要としているお子さんが沢山いるのです。
この事実をもっと多くの先生に知っていただき、
「もっと早く始めていたらよかったのに」
と言って辞めていく生徒を作らない様にしていきませんか?
この【生徒の求めているニーズに応える指導法で選ばれる教室に】を2時間の特別セミナーでお伝えしています。
日程は
7月26日(火)21:00〜23:00
8月31日(水)21:00〜23:00
9月29日(木)21:00〜23:00
ZOOMを使用します。
詳しくはこちらをクリックしてください