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コラム
クロス補聴器を販売して思う事
2019年3月20日
今月もクロス補聴器を2件販売し、現在も1件貸出中となっております。
片耳難聴でお悩みの方は予想以上に多いと改めて実感している次第です。
クロス補聴器の適用となる方々と日々接して、感じていることがあります。
それは、日常生活での困り度のレベルに対して、社会全体の理解度が低い事。
例えば上の図のような聴力の方の場合、赤で示された右側からの聞き取りは非常に困難です。
左は正常値に近いので、そちらが聞こえているからまぁ大丈夫だろうとなってしまう。
もちろん障がい認定の基準にも程遠い。
しかし、実際には会話の聞き取りに大きなストレスがかかります。
常に自分の位置を意識して、
聞こえづらい側から話しかけられることを極力避けるような努力をしている方が多いです。
また雑音下での聞き取りは両耳聴と比較して、かなり低下してしまいます。
また、学生であれば語学の習得にも少々支障が出てくるでしょう。
特に、外国語のリスニング試験などの際に配慮がなければ相当困難を感じるはずです。
そして、良い方の耳の聴覚を守ることを意識していかなければなりません。
イヤホンでの長時間の音楽鑑賞などは、なるべく避けた方が良い。
このような様々なストレスがありますが、公的支援策はないに等しい。
軽度難聴であっても、18歳未満であれば公的支援が受けられるケースもありますが、条件は都道府県によります。
神奈川県の場合、原則両耳とも聴力が30dBより低下している場合に適用なので、
上記の例だと左はそこまで低下していませんから適用外となります。
しかし、実際には両耳とも30dB程度の軽度難聴よりも、
上記の一側性難聴の方がより困り度が大きいのではないかと思うのです。
今後、一側性難聴への理解度が進み、何らかの公的支援が実現されればと願います。
補聴器メーカーなども含めた業界団体の働きかけも必要となって来るのではないでしょうか。
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