ミスショット撲滅法⑤ 「バンカーに入れまい‥と思うとバンカーに吸い込まれる理由」

小森剛

小森剛

皆さんのイメージ力を試してみましょう。私が言うように頭の中でイメージしてください。

まずは「リンゴ」を想像してください。
次に「ミカン」を想像してください。
そして次は「バナナ」を想像しないでください‥。

皆さんいかがでしょうか?リンゴやミカンは容易に想像できたでしょうけども、バナナを想像しないでいられた方はいますでしょうか?
殆どの方は言葉とは裏腹に、バナナの姿が頭に浮かんでしまったと思います。

人間の脳は左右に分かれていることはご存じだと思います。左半分の左脳は理論的な思考をつかさどり、右半分の右脳はイメージをつかさどります。
「‥してはいけない」といった言葉は観念に過ぎず、観念はイメージ脳である右脳では処理できないのです。
つまりイメージ脳は、「バナナを想像してはいけない」と「バナナを想像しよう」の区別がつかないのです。

ゴルフの場合では、「右のOBに打ってはいけない」とか「バンカーに入れてはいけない」は、「右のOBに打とう」「バンカーに入れよう」と考えていることと同じということになります。
「バンカーに入れまいと考えると、不思議とバンカーに吸い込まれる」という経験を何度もしている人は少なくないでしょう。しかし、このような脳の特性を知ると、そのような結果になることがご理解いただけると思います。

また、あれこれスイングの事を「‥してはいけない」言葉で意識してしまっている人も少なくありません。
「力を入れてはいけない」「オーバースイングしてはいけない」「頭を動かしてはいけない」「手で打ちにいってはいけない」などなど。
この様な思考は、スムーズで自然なスイングを妨げ、わざわざ良くないスイングを誘発しているようなものなのです。

ではプレーの際、どう考えればよいでしょうか?様々なケースが考えられますが、ほんの一例を紹介しておきましょう。

「OBに打ってはいけない」→「フェアウェイのあの場所を狙おう」
「バンカーに落としてはいけない」→「グリーンエッジから○○ヤードに落とそう」
「力を入れてはいけない」→「半分ぐらいの加減で軽く振ろう」
「手で打ちに行ってはいけない」→「クラブの重さを感じながら自然に振ろう」

いかがでしょうか?プレー中のご自身の思考パターンが「‥してはいけない」言葉になっていないか、一度振り返ってみてください。

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小森剛
専門家

小森剛(スポーツインストラクター)

有限会社ゴルフハウス湘南

一般ゴルファーへのレッスンのみならず、ゴルフ指導者への指導やゴルフスクール経営支援、セミナーでの講演やゴルフ雑誌への連載執筆など幅広く活躍。またゴルフ以外のスポーツ選手のコンディショニング指導も行う。

小森剛プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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