在庫管理から始まる“儲かる習慣”——信頼・利益・組織力の連鎖をつくる【信頼を生む在庫管理:小さな習慣が会社を変える⑥】
経営の相談をすると、
「それはやり方を変えないとダメですね」
「もっと早く手を打つべきでしたね」
そんな言葉をかけられることがあります。
言っていることは、
たぶん正しい。
でも、その正しさが、
胸に刺さってしまう夜もあるのではないでしょうか。
小さな会社ほど、相談が難しい現実
私が支援の対象としているのは、
家族経営や個人事業、
従業員が2人、10人、20人といった小さな会社です。
こうした規模の会社では、
経営者自身が現場に立ち、
営業も、管理も、時には経理も担っています。
だからこそ、
経営の話をゆっくりする時間がない
お金や人の話を、外ではしにくい
「できていない自分」を見せたくない
そんな事情を抱えながら、
それでも何とか踏ん張っている方が多いのです。
正解を教えることが、支援だとは思えなかった
私は、
「こうすれば必ず良くなります」
「この方法が正解です」
そうした支援に、
どこか違和感を覚えてきました。
なぜなら、
経営者ご本人が一番、
何がうまくいっていないか
どこを変えたいか
でも、すぐには変えられない理由
を、分かっていることが多いからです。
それを外から否定してしまうと、
経営者はさらに言葉を失ってしまいます。
「経営を変える」のではなく、「見えるようにする」
私が行っているのは、
経営を変えさせる支援ではありません。
決算書や試算表、
販売や現場の動きといったデータを一緒に見ながら、
今の状態を、できるだけ整理していきます。
良いところ。
踏ん張っているところ。
少し気になるところ。
「ここはどう思われますか?」
「これは、いつ頃からですか?」
問いかけを重ねながら、
経営者ご自身が、
自分の経営をもう一度見つめ直す時間をつくります。
経営スタイルは、変えなくていい
私は、
経営スタイルを変えろとは言いません。
判断するのは、
行動するのは、
あくまで経営者ご本人です。
ただ、
見えにくくなっている部分を一緒に整理し、
「納得して選べる状態」をつくる。
そのお手伝いをするのが、
私の役割だと思っています。
経営を続けるか。
立ち止まるか。
誰かに託すか。
答えは、人それぞれです。
でも、
急がされず、否定されず、
一度立ち止まって考えられる場所があってもいい。
私は、
そんな支援があってもいいと思い、
この仕事を続けています。
今日は、ここまでにします。
※このコラムは、月曜・木曜に掲載しています。
立ち止まって考える時間を大切にした連載です。



