なんとかしたい!-捨てたいけれど捨てられない洋服-
先日、フレイル予防セミナーで、
東京大学高齢社会総合研究機構 特任研究員 神谷哲朗氏の
お話を聞く機会がありました。
フレイルとは、年をとって心身の活力
(筋力、認知機能、社会とのつながりなど)が、
低下した状態のことを言います。
フレイルは、『虚弱』を意味する『frailty』を
語源として作られた言葉です。
多くの人が健康な状態からこのフレイルの段階を経て、
要介護状態に陥ると考えられています。
*東京大学高齢社会総合研究機構より*
今はまだ100歳以上の人は特別な存在ですが、
近年、世界で100歳を超える長寿の人が急増しています。
日本では、100歳以上の人の数が50年前の1965年には198人でしたが、
1998年に初めて1万人を突破。その後も順調に増え続け、
前年に発表された最新の統計で、65,692人になったそうです。
国連の推計によると、日本の100歳以上の人口が
2050年までに100万人を突破すると見込まれていて、
現在8歳の子どもは、107歳まで生きる確率が50%もあり、
近い将来、平均寿命が100歳を超えるかもしれないと予測されています。
日本は、まもなく
「人生100年」が当たり前の時代に突入するらしいのです。
現在の平均寿命は、約84歳なので、
後15年以上長く生きるということになりますね。
今まで、100歳まで生きるということを
これっぽっちも考えてはいませんでしたが、
誰もが100歳まで生きるとなると、
国の年金は今よりもっとあてにならないし、
かといって、現役時代に蓄えた資金だけでは、
老後を乗り切れないので、経済的な不安も増します。
それに元気に100年過ごせればいいですが、老いの長期化で、
何かしら介護が必要になる期間が長くなるのではないかと、
考えだしたら、心配事でいっぱいになります。
逆に 現役を引退して、新たに色んなことにチャレンジし、
人生を2倍楽しめる時期が出来ると、
ポジティブに考えることも出来ますが、
どちらにせよ、健康でないと、心配事も減らないし、
新しい事にもチャレンジすることがしにくくなります。
なので、
若いから老いなんて、まだ先の事で関係ない。というのではなく、
地域で支えあって、高齢者のフレイル予防をし、
健康寿命を延ばしていけるようにしていかないと、
若い人も自分が高齢になった時に
長い老いの期間を楽しく過ごすことは難しくなってしまいます。
私の曾祖父は103歳まで生きたのですが、
食べる事、動く事などなど、
ほとんど、自分の事は自分でしていました。
杖はついていましたが、悪天候の日以外は、
午前と午後の2回、近所を散歩するのが日課でした。
散歩といっても、体を動かすだけでなく、四季を感じたり、
ご近所さんが曾祖父の姿を見ると声をかけて下さり、
話をしたりと家族以外の人とも、
しっかりコミュニケーションもとれていました。
今思えば、このコミュニケーションが、
曾祖父が散歩に出ようと思わせ、
運動→しっかり食事を取る→健康
という風に導いてくれていたのかもしれません。
地域で支えあうといことを大げさに考えなくても、
『こんにちは』ってご挨拶するだけでも、
違ってくるのではないかなと思います。
なので、高齢の方が要介護になる前の段階で、
地域の方々も一緒になって、フレイル予防をしましょう!
その中にお家の中の環境を整え直すという事も大切なのでお忘れなく!