【WLBコラム】組織の時間効率を高める方法
WLBコラムをご覧いただき、誠にありがとうございます。
働き方改革をサポートするタイムマネジメントコーチの山本武史です。
4月の新人研修ラッシュもひと段落し、
ゴールデンウィークをのんびり過ごしております。
とはいえ、まだこれから半年の間に
新人研修やその後のフォローアップ研修など、
まだまだ新人さんと関わる機会もあります。
さて、新人のみならず、
人材育成において目指すべきゴールとは、
いったい、どこにあるのでしょうか?
そして、いったいどうなれば、
人材育成は成功したと言えるのでしょうか?
あなたはどう考えますか?
各企業や組織の人材育成で関わる中、
僕がゴールとしてオススメしているのは、
たった2つ。
一つは『自立』、
もう一つは『協調』。
実はこれ、父親として目指している
子育てのゴールでもあります。
僕が毎月開催している「アドラーカフェ」という
アドラー心理学の勉強会でも、たびたび話題に上がります。
アドラー心理学では、
人の成長のゴールとして紹介していますが、
アドラー流の表現で言うとこうなります。
「自立すること」
「社会と調和して暮らせること」
また、アドラーは上記の二つを
「行動面の目標」とし、
その行動を支える「心理面の目標」も
二つを掲げています。
「わたしには能力がある、という意識」
「人々はわたしの仲間である、という意識」
少し漠然としているので、ちょっとだけ解説を加えます。
「わたしには能力がある、という意識」の方は、
今、自己肯定感というキーワードを彷彿とさせますが、
若干違います。
何でもかんでも「できる」と思い込むような感覚ではなく、
「幸せになるための能力がある」というニュアンスで、
言い換えると、「自分らしく生きるための能力」です。
また、「自立」という言葉も漠然としていますよね。
アドラーは「自立」をこう定義しています。
『「わたし」の価値を、自らが決定すること』
反対の「依存」については、
『「わたし」の価値を、他者に決めてもらうこと』
と表現しています。
さて、「わたしの価値を決める」とは
どういうことでしょうか?
それは、『存在価値』です。
例えば、
「ほめられるから自分には価値がある」
と感じているのは『依存』です。
また、
「ありがとう」と言われなければ
自分の仕事(家事・育児含め)に価値を見出せない。
これも『依存』です。
ほめられたり、感謝されたりすれば、
確かにうれしいです。
しかし、その言葉や表現があろうが、なかろうが、
人の価値は変わりません。
そうですよね?
ですので、
その価値を自分自身で見出そうとすることが
自立へ向けての行動であり、
誰にほめられなかろうが、
ありがとうと言われなかろうが、
「自分には価値がある」と思えることが『自立』です。
そして、その状態で、
「社会と調和すること」が大切であると
アドラーは言っているのです。
で、この二つの状態が満たされたとしたら、
仕事を通じて他者に貢献し、
(=社会と調和して暮らせること)
その貢献を誰かからの評価ではなく自分で実感できる。
(=自立すること)
という状態になります。
人材育成(子育てでも)ではこのような状態を
目指すべきだと思うのです。
そのためには
仕事の作業手順だけでなく、
きちんと心理面の目標も達成できるようサポートが必要です。
このような人材育成を進めるためには、
まず、リーダーや管理職が
自立することと社会と調和して暮らすことが
できるようにならなければいけません。
少なくとも、
その状態を目指していることが必要です。
また、このような人材育成を進めていくために、
ぜひ、時間の使い方を見直していただくことと、
コーチングスキルを身につけていただけるといいと思います。
なぜなら、人を育てるには時間がかかりますし、
コミュニケーションだって一筋縄ではいきませんからね。
というわけで、
人材育成で目指すべきゴール2つをご紹介しました。
では、今回はこの辺りで失礼します。