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コラム

木材を通しての住宅耐用年数は?

古民家再生

2015年10月19日 / 2018年9月9日更新

柱の乾燥方法で、強度と耐用年数が変わる


こんにちは、谷野設計 谷野です。

今回は、木材の乾燥方法を見てみましょう。

家を建てる時には、誰しも一生に一度の大きな事業ですので、いつまでも建てた家が
長持ちする事を望みますよね。

かといって、古くて使い難い家には住みたくない。
当然、リフォームして使い易く、新しい設備機器も入れて、使い易く住み易いようにしなければなりません。

けれども、柱をはじめ構造的に安心でないと、リフォームしても無駄になります。

前回のコラムで、けやきや桧の柱材は、伐採してからも百年ほどは
強度が上昇すると述べました。
それにはある条件があり、乾燥をどの様にするかがポイントになります。

木材は水分を含んでいますので、乾燥させないと建築材料として使えません。
乾燥させないと、木が腐ったり、割れたり、又収縮して曲がったりします。
乾燥させることにより、強度も増して行くからです。

木の乾燥方法


乾燥方法としては、人工乾燥と天然乾燥があります。

人工乾燥は強制乾燥とも言われ、蒸気乾燥や燻煙乾燥をする方法です。
伐採後短期間で、建築材料とすることが出来るため、よく使われます。

天然乾燥とは、自然乾燥として天日干しをする方法です。
そのため、木材の種類により半年から一年は、建築材料としては使えません。

一見、人工乾燥が技術の進歩により、短期間に製品化出来て良い様に思われますが
デメリットもあります。

木の性質や成分から考えると、高温乾燥は木の中の成分である、「リグニン」を軟化させ
木の繊維の組織結合を破壊し、強度の成分を失う可能性が高い。
また、「セルロース」も糖分に変化してしまうため、白蟻の耐性を落とす可能性がある。
などの記述があります。(参考:川上幸生著、古民家解體新書2)

工事現場で、棟梁との話で柱の人工乾燥材を切ってみると、心材の赤みの部分で
星形に割れているのもあるとの事、実際に私も目にしています。
柱の表面ではわからない、割れが柱の中にあれば、当然柱の強度は低下して
住宅の耐用年数が短くなるのが想像できます。

自然乾燥材のデメリットは、製品化に時間がかかるため、人工乾燥材より高価になる。
表面の方が内部より早く乾燥するため、割れが発生する場合がある。
そのため、芯持ち材には背割れを加工して、表面のヒビ割れを少なくする処置を施す必要がある。
自然乾燥材は、今では製材所や材木屋さんも少なくなり、自然乾燥の柱は
銘木材の扱いにもなってきてるようで、特別に注文しなければならないようです。

以外と短い住宅の寿命


このように現在の使用する木材から考えて行くと、
日本の住宅のサイクル年数が30年(総務省 平成5年住宅統計調査)
滅失建物の平均寿命は26年(平成8年 建設白書)
わかるような気もします。

家を建てる時には、ほとんどの方が住宅ローンを利用されます。
最長35年も、住宅ローンの支払いがある中でそれよりも短い期間で家を建て替える
家の価値が無くなる事は余りにも不合理な気がしませんか?

次回は、日本古来からある伝統構法と職人の知恵を探ってみたいと思います。

「築40年以上の古民家再生、リフォーム専門店」
有限会社 谷野設計
担当者:谷野 行範(タニノ ユキノリ)
TEL 0879-43-6807
FAX 0879ー43ー6816
メールアドレス : info@tanino-sekkei.co.jp

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