どれがいいの?新築住宅のための換気システムの選び方
室内に花粉が入る原因について
花粉が家に入る原因は、大きく2つに分けることができます。
一つには人為的に持ち込んでしまう場合。
花粉の季節、外を歩くだけで衣類や髪の毛、肌そしてバッグなどにも花粉がまとわり付いてしまいます。そのまま室内に入ると・・・。
人だけでなく、ペットの散歩も要注意です。ふわふわの毛にもたくさんの花粉がついています。室内で飼って知る場合は、特に気をつけましょう。散歩から帰ってきって玄関で、ぶるぶるされたら・・・。つまり花粉は誰かが持ち込む可能性があります。
二つには自然に入り込んでくる場合。一般住宅では自然吸気がほとんどです。外気が自然に入り込む構造になっています。それは吸気とともに花粉も一緒に入り込むということです。窓だけ閉めただけでは対策になりません。入ってくる構造になっているわけです。
これはシックハウス対策のために、24時間換気が義務付けられたことによるものです。
「侵入させない」換気で出来る花粉対策
自然給気と強制排気、前項で記述したように多くの一般住宅で採用されている「第3種換気法」が花粉を室内に侵入させる原因であるならば、そこの改善が必要になります。
そこで、換気システムを見直さなければなりません。
私がおすすめしているのが「第一種換気法」を使い、吸気にフィルターを通して外気を取り込む方法です。
このフィルターで、外気の「花粉やPM2.5、微細な粉塵」などを除去して新鮮空気を室内に呼び込みます。
単に「第一種換気法」を採用するだけでは、意味がありません。
吸気と併せて、排気口の位置にも注意が必要です。
ほとんどの排気口は、換気扇のある天井や壁面の高い位置にあります。
空中を浮遊している「花粉やPM2.5、微細な粉塵、シックハウス症を引き起こす有害物質」は空気より重いため、室内の床面に滞留することが多くりなります。
よって、浮遊している花粉などを排気するより、床面近くで滞留している花粉などを排気する方がより効率的であり、幼児や身長の小さい児童を花粉や有害物質から守るためには
必要な処置です。
この排気口の位置を考えないと、大切な幼児や児童を、いつも「花粉や有害物質」の沈殿している空間に置き去りにしてしまいます。
児童のアレルギー症が増えているのも、このようなことが原因の一つではないかと、私は考えます。
間取りで出来る「持ち込まない」対策
新築するときは、花粉を人為的に「持ち込まない」間取りも考えておきましょう。
玄関の近くに洗濯スペースを配置してはいかがでしょうか。花粉がまとわりついた衣類をすばやく着替える(さらに洗濯)ことができ、リビングなどの共有スペースに持ち込まずにすみます。
玄関にコート類のラックを設けるもの効果的です。玄関先で花粉をはらい、フックに掛ければ花粉を室内に持ち込みません。
室内干しできるスペースを設けて、花粉の季節も安心して洗濯ができますし、雨の季節や冬期間も気にせず洗濯ができます。先のような換気システムを導入すれば部屋干し独特のいやなにおいも気になりません。