正しい資金計画とは?
坪単価の考え方
よくお客様から「坪単価はいくらですか?」と聞かれます。
坪単価とは、建物全体の坪数(面積数)を価格で割った、1坪当たりの価格です。
坪単価を確認するうえで、気をつけなければいけないことがあります。
それは、
1.建物全体の坪数をどう計算しているか?
2.建物の価格はどこまで含まれているか?
の2点です。
実は、坪単価を計算する上で、面積数と価格の算出法については厳密に決まっていません。
その為、各住宅会社や工務店により、坪単価の算出方法が異なっているのが現状です。
坪数の算出法
坪数の計算の方法ですが、今は昔のような尺寸での計算ではなく、メートル法で面積を計算して、それに
係数の0.3025を掛けて坪数に換算します。
これは、メートル法だと、全国共通の単位ですが、尺寸は全国共通では無いためです。
例えば、関東間、京間、四国間と言われるように、一間(けん)四方や畳2枚を一坪と計算すると広さが地方により異なります。
図面上は、同じ8畳でも実際の広さは変わってきます。
同様に、坪換算の基となる面積についても違いがあります。
1つは、「延床面積」という階数ごとの総面積を足したもの。これは建築基準法に定められた全国共通の計算方法です。
もう1つは、「施工面積」という工事業者が計算する工事に必要となる面積です。
延床面積に含まれない「ポーチ」や「バルコニー」でも、施工面積には含まれます。
つまり、施工面積の方が、同じ建物でも「坪数」は大きくなります。
工事費を大きな「坪数」で割ると「坪単価」は下がります。
こういった理由で、施工面積を坪単価の算出に使用している会社が多いのですが、施工面積の算出法は各会社の基準によります。
建物の価格はどこまで?
次に、建物の価格についてですが、よく耳にする「本体価格」というもの。
実はこれも、本体をどこまで含めるのかは、各住宅会社によって異なります。
例えば、「本体工事」と一般にいわれるものには、基礎工事から始まり、骨組みや造作工事、屋根工事、内装工事、等多岐に渡ります。
建具や設備の工事、電気の工事等、どこまでが建物の「本体価格」として含めているのかを確認する必要が有ります。
家は長く住み家族の命を預ける場所。ただ安いということで選ぶ危険性は容易に想像できると思います。
安全性をきちんと踏まえたものは、少なからず「安く」は出来ません。
問題は、「適正な価格かどうか?」です。
必要以上に価格を安く見える提示の仕方、誤解を招く表示の仕方は、
ご家族の将来を預かる大切な家を建てるものとして、ふさわしいとは思いません。
全国共通の延床面積とすぐ住める状態の建物全体の価格で坪単価を表示する、私はそれがお客様に対する誠意だと考えます。