外壁劣化の5つの兆候とセルフチェック方法
木材の特徴について
木材には調湿機能があります。
木材は、空気中の湿度が高いと湿気を吸い込み、湿度が低いと湿気を放出し、収縮する特徴があります。
また、木材には板目をはじめ柾目、杢目など美しい木目があり、木目自体に意匠性があり利用されています。
木材はその美しさや加工しやすさなどから外壁に留まらず、フローリングや建具にも使用されています。
木造住宅の外壁木部に使う塗料や仕上げ方はさまざまです。
外壁木部塗装や鉄部塗装の劣化要因について
外壁木部の塗装は、日光に含まれる紫外線によって劣化したり、木材の調湿機能による伸縮によって塗膜が剥がれやすい傾向があります。
このようにして、劣化したりや剥がれた塗装の隙間から、雨水などが木材に浸透し腐食の原因になります。
鉄部の塗装は、風、雨、紫外線により徐々に劣化し、光沢が失われ、チョーキングが発生し、いずれは剥がれてしまいます。
このようにして、剥がれた塗装の隙間から雨水などが鉄部にかかり、サビや腐食の原因になります。
補修工事の流れ、下地調整の重要性、塗装のポイントについて
外壁木部の塗装を補修工事する際には、まず、下地処理として外壁木部に付着した埃や汚れなどを高圧洗浄で洗い流します。
次に外壁木部の塗装とは違う塗装を行う箇所にビニール、テープを貼り付け、養生します。
木材から釘の出ている部位は補修します。
また、剥がれた旧塗膜は、ディスクサンダーやスクレパー、ブラシなどで剥がして、塗面を平滑にします。
下地調整が完了したら外壁木部の場合、必要に応じて、下塗り、中塗り、上塗りに分けて塗装を行ないます。
収縮する木材の塗装には、一般的に弾性のあるウレタン系塗料を使い、ひび割れなどを防止します。
まず、木部に塗料がよく浸みこむように、塗料を薄めて塗る下塗りを行った後に、塗膜の厚さを確保するために厚めに中塗りをします。
その後に、仕上がりの美しさや耐久性を確保するために上塗りを行います。
ビニール、テープを剥がして補修工事は完了です。
鉄部塗装の補修工事の場合
鉄部塗装の補修工事は、下地調整(ケレン)、 下塗り、中塗り・上塗りという4工程で完了します。
鉄部の塗装では、エポキシ系の錆止め塗料で下塗りを行い、中塗り・上塗りに弱溶剤ウレタン樹脂塗料を使うのが一般的です。
塗装する前に下地調整としてサンドペーパーや皮スキで、鉄部に発生したザラザラとした目荒しやサビの除去を行います。
次に鉄部の塗装とは違う塗装を行う箇所にビニール、テープを貼り付け、養生します。
ローラーなどで塗料を均一に塗布し下塗りを行った後に、中塗り・上塗りを行い塗りムラを無くし耐久性を確保します。
ビニール、テープを剥がして補修工事は完了です。