子育てには「心地よい刺激と楽しい運動」を56
子どもの心身の発達に「心地よい刺激と楽しい運動」をどう加えていただけるかという視点で子育てを考えてみましょう。
その答えは一つではなく、皆様方なりにあります。
子育てに迷ったときは、その子育てが「心地よい刺激と楽しい運動」に適応しているかどうか考えてみましょう。
運動で留意していただきたいのは、子どもという個を中心にまたたいせつにする運動だけが「脳の可塑性」を促進させます。団体やチーム運動には効果はありません。
その子なりにできる運動が「心地よい刺激と楽しい運動」なのです。
また、「その子の内側の体験の世界」の子どもさんには、いろいろな特性があります。
わが子が発達障害であるかどうかということではなく、また、それが何だかんだではなく、わが子を理解し、「心地よい刺激と楽しい運動」を加えてあげることが重要なのです。
この子育ては、胎児から始まります。
それは、その子に「楽しく心地よい刺激と運動」を与えることなのです。
胎児や乳児、幼児(3歳児まで)は「心地よい刺激」です。
幼児(4歳以上)からは「楽しい運動」です。4歳以上の幼児には「心地良い刺激」は並行して内在します。
これが、私の研究における、育児方法であり、「子どもの心身の発達」及び「子どもの心身の伸びしろ値の向上」です。
この取り組みは、すべて最新の脳科学の研究成果を基にするものです。
また、テニス指導においても同様です。よって、テニス指導においては、他のスポーツ指導者とはすべて異なるものです。
また、この画期的な指導法は「脳を育てること」につながるものです。
53回目の「心地よい刺激と楽しい運動」を解説します。
そして「楽しく、心地よい」身体運動と刺激が「脳をつくる」を解説します。
また、この脳をつくることが「子育て」になります。
どれもこれも、その子のみの子育てにつながります。
またその子の特性を理解しながら、子育てにつなげていくのです。
「脳を育てること」が「子育て」ですので、皆様ももう一度、最新の脳科学における「運動と脳」の新常識をご理解ください。
前に解説していることを再度述べるかもしれませんが、子育ての皆様が「子どもの脳のことを理解しながら、「子育て」をこれからもお願いいたします。
ご注意申し上げますが、脳というと大人の皆様方は「知識脳」つまり「暗記脳」と早合点しますが、「知識脳」ではありません。
お分かりにならないとは思うますが、子育てに積極的に使うのは「運動脳」です。
子育てにとても重要なことを述べました。
「運動脳」の解説45
「アストロサイト」の異常が神経発達症(発達障害)に関わっている2
前回の米国の研究チームであるソーク研究所の神経科学者のニコラ・アレン氏他は、アストロサイトはダウン症群やレット症候群、脆弱X症候群との関連でも知られていたが、どのように両者が関与しているのかはわかっていなかった。ダウン症の症状には発語や発達の遅れがあり、レット症候群の症状には言葉の喪失や成長速度の低下、呼吸の問題があり、脆弱X症候群の症状には言葉の遅れや学習障害、筋肉の協調の問題があります。それぞれの疾患をもつマウスの脳細胞から採取したアストロサイトを分析し、次のような成果を得ました。
三つの疾患のいずれの神経細胞(ニューロン)は、神経突起伸長とシナプスの形成が少ないことがわかりました。これは、アストロサイトがうまく機能していない現象でした。
また、正常な細胞と比較した結果、三つの疾患の細胞で、88種類のたんぱく質と約11の遺伝子における分泌量と発現量が増加することを突き止めました。ただし、ある遺伝子の発現が増加すれば、それに関連するたんぱく質も増加するという相対性はみられなかったのです。これは、遺伝子の発現だけに注目するのではなく、異なる疾患ではタンパク質にも注目しなければならないという発見でした。
三つの疾患の全てで急増したたんぱく質が発見されました。
その一つは、「IGFBP2」と呼ばれるたんぱく質です。「IGFBP2」は、脳の発達を助けるホルモンであるインスリン様成長因子(IGF)の遺伝経路を阻害します。
アストロサイトがこの阻害因子をつくりすぎているのではないかとの疑問から、このたんぱく質の分泌の抑制のために、レット症候群の生きたマウスに「IGFBP2」の分泌を阻止する抗体を投与した結果、神経細胞(ニューロン)がより正常に成長することが判明しました。
もう一つは、「BMP6」と呼ばれるたんぱく質です。「BMP6」は、アストロサイトの成熟を制御しています。このたんぱく質の分泌の抑制のために、脆弱X症候群の生きたマウスに「BMP6」の分泌を阻止する抗体を加えたところ、神経細胞(ニューロン)の神経突起は成長しました。
また、「BMP6」が増えると「IGFBP2」も増える可能性があり、これがいろいろな脳の機能不全を引き起こしている原因ではないかと述べています。この二つのたんぱく質は相互に関連しているようです。
この研究から神経発達症(発達障害)の脳では、アストロサイトがうまく機能していないことが判明し、アストロサイトの異常を突き止めたのです。また、神経細胞(ニューロン)とアストロサイトの連携が妨げられると神経疾患につながることを示したものです。
アストロサイトは、脳にエネルギーを供給しています。神経細胞(ニューロン)は血管と直接コンタクトしていないので、エネルギーを摂ることができません。そこで、血管を取り巻いているアストロサイトが、グルコースという栄養を取り込み、神経細胞(ニューロン)が使えるようにしてから与えています。
神経細胞(ニューロン)だけに焦点を当てるのではなく、血管と直接コンタクトしているアストロサイトに注目し、脳機能疾患の治療法の確立につなげ、研究の機会を増やしていくことが必要です。と述べています。
とても大事な、たいせつな「あなた自身のわが子への子育て」が始まっています。
次回に続きます。



