子育てには「心地よい刺激と楽しい運動」を57
前回までのコラムタイトルは、子育てとは、「その子の内側の体験の世界」に「楽しく心地よい刺激と運動」を加えること、を解説しました。
この子育ては何を意味しているかですが、それは子どもの「脳の可塑性」を促進させることができるからです。
この子育て論をもっと積極的に子育てにアプローチしてみましょう。
皆さんでしたら、どのような「心地よい刺激と楽しい運動」という子育てをしてくださるのでしょうか。
今回からのコラムは、以前に紹介した子どもの心身の発達に「心地よい刺激と楽しい運動」をどう加えていただけるかという視点で子育てを考えてみましょう。
その答えは一つではなく、皆様方なりにあります。
子育てに迷ったときは、その子育てが「心地よい刺激と楽しい運動」に適応しているかどうか考えてみましょう。
また、「その子の内側の体験の世界」の子どもさんには、いろいろな特性があります。
わが子が発達障害であるかどうかということではなく、また、それが何だかんだではなく、わが子を理解し、「心地よい刺激と楽しい運動」を加えてあげることが重要なのです。
この子育ては、胎児から始まります。
それは、その子に「楽しく心地よい刺激と運動」を与えることなのです。
胎児や乳児、幼児(3歳児まで)は「心地よい刺激」です。幼児(4歳以上)以上は「楽しい運動」です。4歳以上の幼児には「心地良い刺激」は並行して内在します。
これが、私の研究における、育児方法であり、「子どもの心身の発達」及び「子どもの心身の伸びしろ値の向上」です。
この取り組みは、すべて脳科学を基にするものです。
また、テニス指導においても同様です。よって、テニス指導においては、他のスポーツ指導者とはすべて異なるものです。
また、この画期的な指導法は「脳を育てること」につながるものです。
「楽しく、心地よい」身体運動と刺激が、脳をつくるは、別にしてコラム掲載しています。
また、脳をつくることが「子育て」ですと、別にしてコラム掲載しています。
どれもこれも、子育てにつながり、またその子の特性を理解しながら、社会へとつなげていけるのです。
「脳を育てること」が「子育て」ですので、皆様ももう一度、最新の脳科学における「運動と脳」の新常識をご理解ください。
前に解説していることを再度述べるかもしれませんが、子育ての皆様が「子どもの脳のことを理解しながら、「子育て」をこれからもお願いいたします。
ご注意申し上げますが、脳というと大人の皆様方は「知識脳」つまり「暗記脳」と早合点しますが、「知識脳」ではありません。
お分かりにならないとは思うますが、子育てに積極的に使うのは「運動脳」です。
もう一つ大事なのは、勝ち負けだけの「運動脳」を使うのではなく、「自分の伸びしろ値」を上げる「運動脳」を使うことです。
子育てにとても重要なことを述べました。
子育ての支援をもう一度掲載します。
次の「子育て」を読んで、皆様方であれば、どのような「心地よい刺激」や「楽しい運動」を子どもへ提供していただけるのでしょうか? 正解は1つではありません。皆さんでしたら、わが子にどのようにアプローチしてくれるのでしょうか?
「心地よい刺激」は、養育者が積極的にかかわることが重要です。
「楽しい運動」は、この子には何が「楽しい運動」なのか見つけてあげることが重要です。
「子育て」解説151
その子の内側の体験の世界」第74回目を解説します。
キーワードは、「その子を知る」「その子にはたらきかける」「その子を見守る」です。
「その子を見守る」の意は、その子を放ったらかしにするという意味ではありません。
その子の特性を理解し、その子が社会に積極的にかかわることをサポートするという意味です。
また、今まで解説してきたことと重複するかもしれませんので、今までのコラムも再読していただければ幸いです。
次は、「その子にはたらきかける」です。
親は、わが子が5歳になるまでに積極的にかかわることがとてもたいせつになります。
これは、子育ては「脳を育てること」で詳細に解説しました。
もう一度、読み直しましょう。
「その子を見守る」6
「その子を見守る」の意は、その子を放ったらかしにするという意味ではありません。
その子の特性を理解し、その子が社会に積極的にかかわることをサポートするという意味です。
発達障害者支援法における発達障害とは
発達障害者支援法(2016.8.1)における発達障害とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する「脳機能の障害」であってその症状が通常低年齢において発現するものと謳っています。
前回の7つの分類では、コミュニケーション症群や自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症(ADHD)、限局性学習症(学習障害、LD)、発達性協調運動症が該当します。
昨今、1クラス(35人学級)に約3人程度が発達障害の可能性とニュースがありました。この法でいっていることを報道したものです。
前回をもう一度復習しましょう。
コミュニケーション症群です。特徴は、表出、受容言語能力のつまずきや構音が不明瞭、吃音、言語や非言語的なコミュニケーションのつまずき、明確なこだわりや感覚異常を認めようとしません。対象者は、自分の思うように表現できないことなどでのイライラや嫌悪感などです。保護者の苦労は、イライラと焦り、怒りや不安、不憫さ、申し訳なさがあります。対応は、聞き返しはしない、つまり、苦手意識、恥ずかしさをつくらないことです。また、加齢にしたがって改善する可能性がありますので焦らないことです。
次に、自閉スペクトラム症です。特徴は、社会的コミュニケーション及び相互関係の障害、社会的相互関係の発達の障害、言語性・非言語性コミュニケーション能力の発達の障害などです。対象者は、自分が「わからない」という強い不安があります。保護者の苦労は、理解してもらえないことの憤りやきびきびしたものの言い方や冷たく硬い印象を与えます。対応は、変化を嫌い、恐ろしがるしぐさがあので、視覚的印象を活かしたものにします。また、強制しない一貫性のあることがたいせつで、わが子の安全性を保持します。
次に、注意欠如・多動症(ADHD)です。特徴は、12歳までに、2か所以上で6カ月以上にわたり発生し、他の障害の経過中の症状では説明できない、異常な不注意・多動性・衝動性です。対象者は、自分では「わかっている」のに自己制御不能やうまくできないことのもどかしさです。保護者の苦労は、常にイライラした関係があり、周囲から非難をうけやすいですし、自責とわが子への攻撃性が生じます。対応は、行動を統制するためのチェックリストなどを利用します。自己評価を下げないためにも「良い」評価とできることを保証してください。何といっても保護者のサポートが必要です。
次に、限局性学習症(学習障害、LD)です。特徴は、学習や学業的技能の困難さや読み書きの困難さ、読んだものの意味の理解の困難さや書字の困難さや数学の概念、計算の習得の困難さ、数学的推論の困難さです。対象者は、自分では「なぜできないのだろう」などと混乱します。保護者の苦労は、わからない相手への関わり方に、何かわからないかがわかりえないところにあります。対応は、わかりやすい教え方や身体のバランスの強化や感情の表現と理解を促します。
とても大事な、たいせつな「あなた自身のわが子への子育て」が始まっています。
次回に続きます。



