子育てには「心地よい刺激と楽しい運動」を133
前回までのコラムタイトルは、子育てとは、「その子の内側の体験の世界」に「楽しく心地よい刺激と運動」を加えること、を解説しました。
この子育ては何を意味しているかですが、それは子どもの「脳の可塑性」を促進させることができるからです。
この子育て論をもっと積極的に子育てにアプローチしてみましょう。
皆さんでしたら、どのような「心地よい刺激と楽しい運動」という子育てをしてくださるのでしょうか。
今回からのコラムは、以前に紹介した子どもの心身の発達に「心地よい刺激と楽しい運動」をどう加えていただけるかという視点で子育てを考えてみましょう。
その答えは一つではなく、皆様方なりにあります。
子育てに迷ったときは、その子育てが「心地よい刺激と楽しい運動」に適応しているかどうか考えてみましょう。
また、「その子の内側の体験の世界」の子どもさんには、いろいろな特性があります。
わが子が発達障害であるかどうかということではなく、また、それが何だかんだではなく、わが子を理解し、「心地よい刺激と楽しい運動」を加えてあげることが重要なのです。
この子育ては、胎児から始まります。
それは、その子に「楽しく心地よい刺激と運動」を与えることなのです。
胎児や乳児、幼児(3歳児まで)は「心地よい刺激」です。幼児(4歳以上)以上は「楽しい運動」です。4歳以上の幼児には「心地良い刺激」は並行して内在します。
これが、私の研究における、育児方法であり、「子どもの心身の発達」及び「子どもの心身の伸びしろ値の向上」です。
この取り組みは、すべて脳科学を基にするものです。
また、テニス指導においても同様です。よって、テニス指導においては、他のスポーツ指導者とはすべて異なるものです。
また、この画期的な指導法は「脳を育てること」につながるものです。
「楽しく、心地よい」身体運動と刺激が、脳をつくるは、別にしてコラム掲載しています。
また、脳をつくることが「子育て」ですと、別にしてコラム掲載しています。
どれもこれも、子育てにつながり、またその子の特性を理解しながら、社会へとつなげていけるのです。
「脳を育てること」が「子育て」ですので、皆様ももう一度、最新の脳科学における「運動と脳」の新常識をご理解ください。
前に解説していることを再度述べるかもしれませんが、子育ての皆様が「子どもの脳のことを理解しながら、「子育て」をこれからもお願いいたします。
ご注意申し上げますが、脳というと大人の皆様方は「知識脳」つまり「暗記脳」と早合点しますが、「知識脳」ではありません。
お分かりにならないとは思うますが、子育てに積極的に使うのは「運動脳」です。
もう一つ大事なのは、勝ち負けだけの「運動脳」を使うのではなく、「自分の伸びしろ値」を上げる「運動脳」を使うことです。
子育てにとても重要なことを述べました。
子育ての支援をもう一度掲載します。
次の「子育て」を読んで、皆様方であれば、どのような「心地よい刺激」や「楽しい運動」を子どもへ提供していただけるのでしょうか? 正解は1つではありません。皆さんでしたら、わが子にどのようにアプローチしてくれるのでしょうか?
「心地よい刺激」は、養育者が積極的にかかわることが重要です。
「楽しい運動」は、この子には何が「楽しい運動」なのか見つけてあげることが重要です。
「子育て」解説140
その子の内側の体験の世界」第63回目を解説します。
キーワードは、「その子を知る」「その子にはたらきかける」「その子を見守る」です。
「その子を見守る」の意は、その子を放ったらかしにするという意味ではありません。
その子の特性を理解し、その子が社会に積極的にかかわることをサポートするという意味です。
また、今まで解説してきたことと重複するかもしれませんので、今までのコラムも再読していただければ幸いです。
次は、「その子にはたらきかける」です。
親は、わが子が5歳になるまでに積極的にかかわることがとてもたいせつになります。
これは、子育ては「脳を育てること」で詳細に解説しました。
もう一度、読み直しましょう。
「その子にはたらきかける」20
指さし(言語獲得のプロセス)
8か月から10か月を過ぎると「指さし」がわかるようになります。指さしとは、同じ対象へ一緒に関心を向ける共同注意に、その対象を指でさすという動作が先行するようになったものをいいます。「指をさして特定の対象を相手に向かって提示する」という身振りによる表現行為です。発達的には、まず相手が指でさしたものに眼を向けることからはじまり、やがて自分のほうが指をさして相手に注意を向けさせるようになります。
言語発達の研究において指さしが重視されるのは、有意味言語のはじまりに必ず先んじてみられる現象とされるからです。
指さしが重視される3つの事由は、
1 相手への伝達を意図した明らかな「表現行為」とみなせること
2 指さしでは「指す人ー指された対象ーそれを見る人」という、いわゆる「三項関係」が形成され、「話し手ー話の内容ー聞き手」という言語コミュニケー ションの祖型とみなせること
3 事実、指さしがみられない子どもでは、言語発達がしばしば大きく遅れること
この3つの理由から、指さしは言語発達の歩みのチェックポイントとして重視されてきました。胎内では母親の声を聞き覚えるところからスタートした養育者との頻繁な交流が、世界のとらえと世界のかかわりをステップアップさせていき、その蓄積のうえに言葉が開花します。「指さし」は、次に有意味言語(言葉)がはじまることを告げる重要な言語発達の里程標とされます。
とても大事な、たいせつな「あなた自身のわが子への子育て」が始まっています。
次回に続きます。



