「その子の内側の体験の世界」に「楽しく心地よい刺激と運動」を加える35

吉田洋一

吉田洋一

テーマ:子育てとは

 子育てとは、「その子の内側の体験の世界」に「楽しく心地よい刺激と運動」を加えることです。
 この子育て論を訪問の皆様方へ周知したく、コラムへ掲載しております。
 「その子の内側の体験の世界」の子どもさんには、いろいろな特性があります。
 発達障害であるかどうかということではなく、また、それが何だかんだではなく、その子を理解してあげることが重要なのです。
 そのかかわりは胎児から始まります。

 前回のコラムをもう一度掲載します。

 「その子の内側の体験の世界」のキーワードは、「その子を知る」「その子にはたらきかける」「その子を見守る」でした。
  その子の特性を理解し、その子が社会に積極的にかかわることをサポートするという意味です。

 その子の特性つまり「その子の内側の体験の世界」を理解し、その子が社会に積極的にかかわることが子育てですと解説しました。
 では、それはどういうことなのかを皆様方が知りたがっていることなのでしょう。
 それは、その子に「楽しく心地よい刺激と運動」を与えることなのです。
 胎児や乳児、幼児(3歳児まで)は「心地よい刺激」です。幼児(4歳以上)以上は「楽しい運動」です。4歳以上の幼児には「心地良い刺激」は並行して内在します。 

 これが、私の研究における、育児方法であり、「子どもの心身の発達」及び「子どもの心身の伸びしろ値の向上」です。
 この取り組みは、すべて脳科学を基にするものです。
 また、テニス指導においても同様です。よって、テニス指導においては、他のスポーツ指導者とはすべて異なるものです。
 また、この画期的な指導法は「脳を育てること」につながるものです。

 「楽しく、心地よい」身体運動と刺激が、脳をつくるは、別にしてコラム掲載しています。
 また、脳をつくることが「子育て」ですと、別にしてコラム掲載しています。
 どれもこれも、子育てにつながり、またその子の特性を理解しながら、社会へとつなげていけるのです。
 
 「脳を育てること」が「子育て」ですので、皆様ももう一度、最新の脳科学における「運動と脳」の新常識をご理解ください。
 前に解説していることを再度述べるかもしれませんが、子育ての皆様が「子どもの脳のことを理解しながら、「子育て」をこれからもお願いいたします。

 ご注意申し上げますが、脳というと大人の皆様方は「知識脳」つまり「暗記脳」と早合点しますが、「知識脳」ではありません。
 お分かりにならないとは思うますが、子育てに積極的に使うのは「運動脳」です。
 もう一つ大事なのは、勝ち負けだけの「運動脳」を使うのではなく、「自分の伸びしろ値」を上げる「運動脳」を使うことです。

 子育てにとても重要なことを述べました。
 皆様方であれば、どのような「心地よい刺激」や「楽しい運動」を子どもへ提供していただけるのでしょうか?
 「心地よい刺激」は、養育者が積極的にかかわることが重要です。
 「楽しい運動」は、この子には何が「楽しい運動」なのか見つけてあげることが重要です。
 前回は「脳を育てる」を再掲し、皆様方へ「子育て」のご理解を促しました。
 今回のコラムは「楽しく、身体を動かす」です。
 これも、「子育て」にとてもたいせつなものです。


 「運動脳」の解説32

「体育」は、からだを育てることが最終目的

 前回、アメリカの学校の体育の授業で「生きる力」をケアしている実例を紹介しました。
 日本の学校での体育の授業の内容はわかりませんが、画期的な「体育」授業の提言をご紹介いたします。

 前にご紹介しました、日本体育大学野井真吾教授は、「子どものからだと心・連絡協議会議長」でもありますが、為末大氏との対談で「体育」について次のように述べております。(体育教育2022年11月号大修館書店)
 長年、子どものからだと心にこだわった研究活動をしてきました。「からだ」はひらがな、「心」は漢字なのは、心もからだを通して見ようと考えているからです。というのも、学校で行う活動をベースで支えているものは、「子どものからだと心の現状」だと考えています。授業などすべての活動は、その根底にある子どものからだと心のことを考慮して展開されていて、実はここにすごくコミットしているのが体育だと思います。したがって、国語を支えているのも体育、算数を支えているのも体育というような感覚があっていいんじゃないかと。体育は「体を育てる」と書きますが、この第一義的な目的に立ち返ることが必要だと思います。体育では、スポーツをツールにしながら、からだを育てることが最終目的という点を押さえておく必要がある。そうするといろいろな見方が変わると思います。

 明日29日から4月1日まで、当法人クラブの子どもたちと一緒に、千葉県白子町で開催される「第24回全国小学生ソフトテニス大会」に行ってきます。
 また、4月から2025年度Jr-openが始まります。
 コラムの掲載は、毎日掲載できなくなりますので、ご了承ください。
 また、コラムで紹介している「その子の内側の体験の世界」に「楽しく心地よい刺激と運動」が、最終的な子育てになりますので、地道で継続ではありますが、今までのコラムをご覧ください。
 最新の「脳科学」や「部活動の地域展開」など子育てにかかわるニュースがありましたら、掲載をしていきたいと思っております。

 保護者の皆さまへ。コラム掲載をもう一度ご覧いただければと思います。
 子どもの表情しか見えないと思いますが、子どもの「真の笑顔」こそが、私たちには見えない脳の働き(脳の可塑性・シナプスの可塑性)を促進させているのです。
 神経発達症(発達障害)でお悩みの保護者の方であれば、早期のケアがとてもたいせつです。また、子ども期であれば、脳の新しいネットワークがつくれるのです。
 私の研究のように「楽しく、心地よい運動」とか「楽しいスポーツ」とか「学校の体育の改善」等とか考えている方もいらっしゃると思います。もう一度、立ち止まって、今の指導法で「子どものためになっているのか」を考えてみてください。

 次回に続きます。

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

吉田洋一プロはIBC岩手放送が厳正なる審査をした登録専門家です

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