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その子の内側の体験の世界48

吉田洋一

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テーマ:子育て支援

その子の内側の体験の世界」第48回目を解説します。
 キーワードは、「その子を知る」「その子にはたらきかける」「その子を見守る」です。
 また、今まで解説してきたことと重複するかもしれませんので、今までのコラムも再読していただければ幸いです。
次は、「その子にはたらきかける」です。
 親が5歳になるまでに積極的にかかわることがとてもたいせつになります。
 これは、子育ては「脳を育てること」で詳細に解説しました。
 もう一度、読み直しましょう。


「その子にはたらきかける」7
 
マザリングは接近行動を引き起こす1

 3か月頃には、首がすわります。首がすわると、赤ちゃんは観察したいものに自由に視線を向けて注視できるようになります。また、周りの世界を知るための活動つまり探索活動が自在になります。
 啼泣とそれに対するマザリングによって芽生えた能動性と安心感が、未知の外界への積極的な探索を支えています。
 乳幼児健診では、「首のすわり」が発達のチェックポイントのひとつにされています。周りに能動的に関心を向けて観察しようとする探索活動の遅れは、首のすわりを遅らせ、また、首のすわりの遅れは、能動的な探索活動を遅らせるため、遅れをチェックする目印になります。
 注意をひくものを見つめ、動くものを目で追い、音のする方に顔を向けるなど、乳児期の探索は、未知な外界の全てを知ろうとするかのように周りのあらゆる対象に、万遍なく向けられるところから始まります。周りの刺激を全てスキャンしています。

 次回に続きます。

 
 本年も訪問してくださりありがとうございました。
 「子育てとは、脳を育てること」
 「脳を育てるとは、楽しい心地よい刺激と運動が必要であること」を解説してきました。
 子どもの育児に日々奮闘している皆様方へ、少しでもアドバイスができたらとコラムを書いています。
 前と同じものがたびたび掲載されているとは思いますが、何のために(子育てのために)どうするのか(楽しい、心地よい刺激と運動を提供する)をご理解ください。
 また、「知識脳」だけの子育てに陥りやすいのですが、そうではなく「運動脳」を刺激する子育てを率先してください。
 
 皆様方、よい年をお迎えください。
 
 

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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