子育てとは、脳を育てること
私の研究における、「子どもの心身の発達」及び「子どもの心身の伸びしろ値の向上」は、すべて脳科学を基にする取り組みと活動です。また、テニス指導においても同様です。よって、テニス指導においては、他のスポーツ指導者とはすべて異なるものです。
この馴染みのない表題に、皆様方からいささか怪訝そうな顔色が垣間見えてきます。
この表題のシリーズでコラム掲載を短編的に掲載します。
いつ掲載するかは、突発になりますのでご容赦ください。
最近の脳科学の研究により、「身体運動が脳をつくる」ことが実証されています。
私の研究では、身体運動であれば、何でも脳をつくる効果があるものにはならないことがわかりました。
それは、自分の意志ではない運動は、脳をつくるどころか、脳がストレスを感じて逆効果になるということです。
自分の意志ではないストレスを感じてしまう運動とは、どのような運動なのでしょうか。
1つ目は、指摘されたり、処方されたり、指示されたり、強制されたりなどの運動は、ストレス状態になります。
2つ目は、運動の型を教え込む運動です。よく、スポーツ指導者や学校の先生の方には、自分の習得した型どおり指導する方や学習のように正しいものが一つしかないような教え方をする運動です。
3つ目は、脳が身体を支配し、調節していると考えている方です。つまり、学習脳を使う運動です。学校の学習である知識は豊富なのですが、身体の動きがアンバランスな子がたくさんいらっしゃる現状です。知識脳では、自分の身体を滑らかに動かす身体運動はできないのです。子どもたちを運動嫌いにしている又はなっているのは、この学習脳で運動を教えている又はしているからなのです。
4つ目は、子どもが大人を欺(あざむ)いて、身体運動をしない場合です。
では、自分の意志での運動とは、どのようなものでしょうか。
それは、運動する者が「楽しく、心地よくなる」ものなのです。
そして、自分の心身のすべての「伸びしろ値」が向上することなのです。
自分の心身とは、自身の「脳と身体」を意味します。
このはたらきを応用実践させたものが、私(吉田洋一)のテニス指導法です。
つまり、テニス指導を通して「脳と身体」の「伸びしろ値」を向上させているのです。
この「楽しく、心地よい運動」を解説する前に、最新の脳科学における「運動と脳」の新常識を次に述べます。
次回に続きます。