Mybestpro Members

吉田洋一プロはIBC岩手放送が厳正なる審査をした登録専門家です

その子の内側の体験の世界20

吉田洋一

吉田洋一

テーマ:子育て支援

「その子の内側の体験の世界」第20回目を解説します。
 キーワードは、「その子を知る」「その子にはたらきかける」「その子を見守る」です。
 また、今まで解説してきたことと重複するかもしれませんので、今までのコラムも再読していただければ幸いです。

「その子を知る」19
○発達の4段階
 ピアジェは知性の発達を大きく4つの段階に分けています。精神発達とは、これらの段階を子どもがステップアップしていく歩みです。
1 感覚運動期  - 0歳から2歳ころ
2 前操作期  - 2歳から7,8歳ころ
3 具体的操作期  - 7,8歳から11,12歳ころ
4 形式的操作期  - 11,12歳ころから

1 感覚運動期
 言語獲得以前の知性の段階、乳児期から幼児初期になります。
 乳児の体験世界は、最初は反射や生理的な反応として始まりますが、試行錯誤を繰り返しながらの探索を通してなされる同化と調節によって、外界や体験についてのその子なりの認知的なシェマをつくりだすようになります。
 これはもはや受動的な反射や生理反応ではなく、意図や目的の萌芽をはらんだ能動的活動で、主体的や能動的に世界をとらえようとするこころのはたらき、つまり「知性」の始まりなのです。
 さらに、同化と調節が重ねられるにつれて、先に哺乳瓶やガラガラの例で示したように、シェマは次第に複雑なものになっていきます。
 が、言語以前の認知のレベルの体験世界なので、論理性はまだもてないのです。論理とは概念の操作によって初めて成り立つもので、したがってここでの体験世界は、論理からではなく感覚や運動などの直接的な身体体験から構成させる世界です。

 次回に続きます。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

吉田洋一プロはIBC岩手放送が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

テニスを通じて子どもの心身発達を支援するプロ

吉田洋一プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼