小学生の発達の症状の特徴8
小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は127回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。
25 複数のことが同時にできない
<具体例>
複数の子が同時にできません。
黒板に書いていることを見ながらノートに書き写すことができません。
黒板に書いていることは理解できます。なぞればノートに書けます。
でも前を見ながら、同時に眼下のノートに書くことができません。
縄跳びができません。
ジャンプはできます。縄を回すこともできます。
でも、縄を回しながらジャンプする縄跳びができないのです。
「手を洗ってから、服を着替えて」と言われても。複数のことができません。
手を洗うことはできます。服を着替えることもできます。
同時に言われるとできないのです。
当たり前に複数のことを同時にやっている行動や運動があります。
しゃべっている会話の中にも、複数のことを順番に言っていることが多くあります。
当たり前のことなのですが、その子には複数同時にできない、理解できない、行動に移せない特徴があるのです。
明日はイベントのため、コラム掲載をお休みします。
次回に続きます。