小学生の発達の症状の特徴119
小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は110回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。
22 授業中に静かに座れない。日直や当番ができない。
<ダメな例>
○長時間の説教
集中力が続ない子に長時間の説教をする。
これはダメです。意味がありません。
発達障害や知的障害が原因で集中力が続かないことが問題です。
長時間の説教に集中できるなら、そもそも困っていません。
無意味なことはやめて、効果がある方法を考えましょう。
○その子だからと特別扱いする
その子だからと特別扱いして、立ち歩くのを見過ごしたり、仕事をさせないなど他の子が不公平感じ、その子本人にとっても悪影響を与えます。
何らかの配慮は必要ですが、他の子が不満を感じるようになれば、その子本人も居心地が悪くなり、仲間外れの原因になります。
当番などをさせないのではなく、できることをやらせる配慮をしてあげましょう。
○罰を与える
注意することは大切ですが、罰を与えてもあまり効果はありません。
発達障害や知的障害で集中力が続かない子を廊下に立たせても、意味がありません。
その子は罰を受けても次からの行動にうまく活かせないのです。
効果がない罰は、単にその子本人の自尊心を傷つけるだけになってしまいます。
(22終わり)
次回に続きます。