幼児の発達の症状の特徴52
小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は97回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。
21 思ったことを何でも言う
<具体例>
思ったことを何でも声を出して言ってしまいます。
・赤い服を着ている人を見たら「赤い服を着ている」
・ジュースを飲んでいる人を見たら「ジュース飲んでいる」
・太っている人を見たら「太っている」
こんな感じで、相手の目の前で見たことや思ったことを何でもそのまま言います。
言われた相手はびっくりして嫌な気分になりますが、その子は全然気にしません。
小学生になると、相手のことを考えて言わないようにすることができるようになります。
その子はそういった相手のことを考えることができないのです。
抽象的な言葉遣いや曖昧な言葉の表現が理解できません。
・「ちゃんと片付けて」のちゃんとってなに?
・「さっきのところへ」のさっきってなに?
・「ちょどいいね」のちょうどってなに?
具体的な表現で「おもちゃを棚に片付けて」、「公園の隣」。「大きさが同じ」というと理解できるようになります。
次回に続きます。