幼児の発達の症状の特徴40
小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は91回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。
16 運動、体育、スポーツが苦手
<学校に期待すること>
○運動を補助してあげましょう
マット運動で転がるように押してあげましょう。
鉄棒の逆上がりでお尻を押してあげましょう。
その子を体育の授業で特別扱いして、ほかの子と別なことをやるよりも先生に補助してもらいながらほかの子と同じことをやらせましょう。
その子を特別扱いすると、他の子が不公平感を持ってしまいます。
なるべく同じことをやらせてみて、クラスみんなで手助けしてあげる雰囲気がたいせつです。
<ダメな例>
○ひとりで練習させる
その子は一人で練習してもできるようにはなりません。
運動ができないのは、練習不足ではなく、障害が原因なのです。
指導を投げ出してその子一人にやらせずに、どんな運動が効果的かを考えて指導してください。
○できないことを叱る
「なぜできないのか」と叱る
「頑張ればできる」と叱る
「やる気がない」と叱る
その子は障害が原因なのです。
無駄に叱るのではなく、その子が必要としているサポートをお願いします。
次回に続きます。