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小学生の発達の症状の特徴85

吉田洋一

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テーマ:子育てをめぐる問題

 小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は85回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
 これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
 「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
 また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。


16 運動、体育、スポーツが苦手
<うちの子の場合は>
 うちの子も運動は全くダメです。
 うちの子の場合も、運動が苦手です。
 運動は全部だめで、運動音痴にしか見えません。
 かけっこはいつも最後です。校内マラソンも最下位です。
 入学したときは、両足ジャンプやスキップができませんでした。
 年齢とともに少しはできていますが、覚えないといけない運動の方が多く、他の子との差が大きくなっています。

<困ることは>
 学校でやる集団での運動は、迷惑がかかり困ります。
 学校では、勉強と運動は避けて通れません。
 極端に運動が苦手だと、その子は学校が嫌になる原因となり困ります。
 マット運動や鉄棒の逆上がりなど、個人でやる運動はできなくても、お友達に迷惑は掛かりません。
  しかし、リレーやチーム競技などみんなで一緒にやる運動の場合は、一人できないとみんなに迷惑がかかるので困ってしまいます。
 みんなで一緒に跳ぶことや大縄跳びなどでは、一人が縄に引っかかると全体が跳べなくなります。
 ダンスができないと運動会でやる集団のダンスで迷惑がかかります。

  次回に続きます。

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専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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