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小学生の発達の症状の特徴83

吉田洋一

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テーマ:子育てをめぐる問題

 小学生(6歳から12歳児編)における発達の症状の特徴を解説します。今回は83回目です。誤解のないように申し添えますが、ここで述べているのは、1回目で解説しているとおり、子どもの外側からみた行動の観察です。子どもが内側でどういう「体験」の行動をしているのか理解が必要ですし、その理解を「学び」に活かしているのでしょうか。
 これは、子どもの内側の「体験」という「その子らしさ」の基本的人権です。この基本的人権を保障し、尊重し、理解して学びに対処しなければなりません。
 「学び」や「子育て」においても、「その子らしさ」を尊重し、理解していただきたいと思います。
 また、これから述べる各症状の特徴を「発達障害」かどうかではなく、その似たような行動や振る舞いも「その子らしさ」であることを理解しましょう。


15 極端に不器用です。工作が苦手です。絵が下手です。
<学校に期待すること>
○その子への配慮
 図画工作の授業で、その子の進み具合が遅いと先生に迷惑がかかります。
 先生に適切なサポートをしてもらえるように相談をしましょう。

○できないところを手伝ってもらいます
 工作や絵を描くことで、その子ができない部分だけを先生に手伝ってもらいましょう。
 絵を描くときに輪郭は描けないけど色塗りはできる子なら、先生に輪郭を描くのを手伝ってもらいましょう。
 できないことに時間をかけてもその子はすぐにはできません。
 うまく進めないポイントで先生に適切に手伝ってもらって、先に進めるようにしましょう。

<ダメな例>
○言葉だけで指示をする
 「丸く線を描いて」「まっすぐに切って」と言葉で指示しても、その子はうまくでいいません。
 その子は障害のためにうまく絵を描いたり、道具を使うことができないのです。
 言葉だけで指示をしても、どうやったらいいのか理解できずに、先へと進むことができないのです。
 できないところは、まずやってみせてあげましょう。

○ダメ出しをする
 できた作品をダメだしするのはやめましょう。
 色が悪い、形がおかしい、高さがそろっていない。
 もっとうまくなるようにアドバイスするのはたいせつですが、その子は不器用でも頑張って作っているのです。
 その子の自尊心を傷つけるような批評はやめましょう。
 出来上がった作品は、どんなものであっても子どもが頑張って作ったものです。
 褒めてあげましょう。
 (15終わり)
 昨日はイベントのためにコラム掲載をお休みしました。

 次回に続きます。
 

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吉田洋一
専門家

吉田洋一(心身発達の心理士)

一般社団法人JSTC

子どもがテニスを通じて、身体の動かし方や潜在的な能力を引き出し、運動の基礎づくりをサポート。さらに子どもが主体的に取り組む大会を企画開催し、その中で対話的な深い学びを習得し、自律性を高める指導を行う。

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